恋人ごっこ。-２- (ページ23)

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見つけた、男子更衣室

幸いここに来るまでの道中誰にも会わずに済んだから本当に良かった.....

....ここに吸血鬼姿の北斗がいるってことだよね

一度深呼吸をしてノックをした

｢北斗？いる？｣

『....A？呼びに来たの？』

｢うん、入ってもいい？｣

静かに近づいてくる陰

扉の前で止まった陰はカチャッという音を立てて扉を開いた

｢北斗わざわざ鍵まで掛けて、｣

“そこまでして見せたくなかったの？”って笑って言おうとした

でもそんなことどうでも良くなるくらいに
目の前の北斗が、見上げた北斗がかっこ良くて

言葉を失ってしまった

それはなぜか北斗も同じようで

口を開けたまま何も言わずに私をジッと見つめている

『....お前馬鹿かよ』

と思えば急に、
乱暴に私を部屋の中に入れて再び鍵を閉めた

｢北斗みんなのところ戻らないといけないから、｣

『その格好でここまで来たわけ？』

｢え、？｣

『男にでも会ってたらどうすんの』

｢....あ、会ってないから大丈夫だよ｣

『そういう問題じゃない』

｢....北斗は過保護すぎるの｣

『お前なあ....人が心配してやってるのに、』

｢わーわーわー！！！うるさい！！！｣

また説教がはじまりそうな気がしたから大声を出して誤魔化した

『うるせえのはお前だろ』

｢私もここに少しお暇しようかな～｣

こんなにかっこ良い北斗をまだ独り占めしたくて
まだ誰にも見せたくなくて

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