恋人ごっこ。-２- (ページ16)

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高校生の夏休みなんて１ヶ月もなくて

それはこの高校だからなのかなんなのかはわかんないけど

｢....おはよ、～.....｣

眠い目を擦りながらもなんとか目を覚ましてお母さんに挨拶をする

『おはよう！ちゃんと起きられて珍しいわね！』

｢....嫌味、？｣

朝から元気なお母さんを横目に歯を磨いて顔を洗って朝ご飯を食べて、
支度を進める

｢....学校行きたくない｣

自分の部屋に戻ってそんなひとり言をこぼす

あの日以来、北斗とは一切遊んでもないし会ってもいない

隣の家なのにって感じだけどこれは昔から

割とアウトドア派の私とインドア派の北斗だから
予定を合わせないかぎり会うことはなくて

なんとなくあれから気まずくて仕方がなくて
連絡を取ることさえもできなかった

そんな北斗と久々に顔を合わさないといけない、

だから学校に行きたくない

いつもより遅い時間にギリギリの時間に行こうかななんて考えて
ベッドに横になって部屋でダラダラしてた

『....いつまで待たせんの』

突然聞こえてきた北斗の声に飛び起きた

『もういつもなら家出てる時間なんだけど』

｢....え、だって北斗....｣

『俺がなんだよ、てかほら早く』

｢....ううん、なんでもない｣

てっきりこの間で恋人ごっこは終わったものだと思い込んでた

あんなに気まずくなっちゃったし、全く喋ってなかったし

だから北斗がいつも通りでいてくれることが嬉しかった

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