恋人ごっこ。 (ページ46)

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『手繋ぐ？』

｢え！？｣

『うるさ』

｢いや、だって....｣

『理解不能だわ』

そうして半ば強引に絡み取られた指
久々に北斗の温もりを感じる

そしてさっきのは
勉強会の流れからで最近は手を繋いでなかったからびっくりしちゃったって話

『てか手繋ぐとあっちいな』

｢そっちから繋いできたんじゃん｣

『最初にルールで決めたからな』

割と毎日一緒に登下校してるはずなのに
手を繋いでるせいか久々に北斗のそばにいる感覚がしていた

『ほんとお節介なのな』

｢え？｣

『高地と橘のこと』

あ～、と言いながらもやっぱりさっきのは少ししゃしゃり出すぎたかなって反省もする

『橘には言ったんだからAも着てくるってことでいいんだよな？』

｢.....？｣

『ゆーかーた、言ってたじゃん橘に』

｢えっ、あれ聞こえてたの！？小声で話したのに｣

『あんな狭い空間で....って言いたいのはそういうことじゃなくて
Aも浴衣着てくれるんでしょ？』

｢.....、｣

自分はさらとそんな予定がなかったら黙り込む

『浴衣がいい』

｢....私なんかの？｣

『....あー、もうなんか、もう、とにかく浴衣着て』

｢....うん、わかった、でも北斗もね？｣

お互いに浴衣を着るって約束をして家に帰った

北斗と浴衣で夏祭りデート、何度夢見たシチュエーションかもわからない

どんなヘアアレンジしようってSNSで調べまくっている間に
寝落ちしてしまっていたみたい

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