恋人ごっこ。 (ページ42)

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最終下校の時間ギリギリまで４人で残って
愛花と高地くんとは校門で別れた

｢は～久々にあんなに頭使ったかも｣

『それでよくこの高校入れたよな、そんなにここが良かったの？』

....どうしてもここがよかったよ

そんなの北斗がこの高校目指してたからに決まってるじゃん

北斗と一緒がいいからこの高校に行きたくて、
毎日毎日死ぬ気で勉強してた

｢えーだって愛花が行くって言うから｣

喉まででかかってた言葉をなんとか沈める

『ふーん』

｢興味ないならそんなこと聞かないでくださーい｣

誰も見る人がいないから繋がれていない私たちの手

無駄に手持ち無沙汰で意味もなくぶらぶら振り回してしまう

『....明日』

｢ん？｣

『明日は数学する必要ないだろ』

｢数学、？テスト勉強の話？｣

『明日は英語の勉強をしなさい』

｢別に....いいけど｣

『俺が教える』

いつの間にか立ち止まっていた私の腕を掴んで歩き出した北斗

一瞬で北斗に触れられた場所に熱が集まる

｢北斗もうすぐ家着いちゃうよ？｣

『別に手繋いでるわけじゃないしいいっしょ』

振り向いた北斗の姿が街灯に照らされて、
それがこの世の誰よりもかっこ良くて胸が苦しくなった

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