恋人ごっこ。 (ページ29)

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北斗side

高地の付き添いで行った購買からの帰り道

なんとなく気まずさを感じて口を紡いだまま

『なあ北斗』

｢ん？｣

『お前Aちゃんのこと本当に好きなの？』

｢....は？｣

『付き合ってるっていうの嘘だろ』

｢.....、｣

『見てればわかる』

まさか高地に勘付かれてるなんて、

想像もしてなかった

想定外の展開に返す言葉もなく
ただただ瞳を閉じる回数が増えてしまう

『あ、もしかして俺が言いふらすとでも思ってんの？』

｢.....、｣

『流石にそんな薄情なやつじゃねえから！(笑)』

｢....お前って意外に良い奴なんだな｣

俺がボソッとそう言うと
相変わらずのおかしな高笑いを響かせはじめる高地

まあ、つるんでるやつには遅かれ早かれバレると思ってたし
高地が良い奴で良かった、ということで

『で、質問に答えろよ』

｢なんのだよ｣

『Aちゃんのこと好きなのかってこと』

Aのことを頭に思い浮かべてみる

高校に入ってからと、それ以前ではAに対する印象が丸っきり変化した

まあそれもそうだ、関係性が変化したのだから

しかしだからといって....

｢恋愛対象としては見てないかな｣

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