恋人ごっこ。 (ページ16)

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『そろそろ大丈夫だろ』

その言葉とともに離された私の手

ずっと感じていた温もりがなくなって少しの寂しさを感じる

それに、てっきりずっと繋いでおくものだと思ってたから
本当に人様にアピールするための手段でしかないんだなって悲しくもなった

｢高地くんって本当のこと、知らないの？｣

『言うわけないだろ』

｢えっ、でも私愛花に言っちゃった.....｣

『橘は別だろ、中学からの仲だし』

....そんなもんなのか、
私だったらせめてでも仲良い子には嘘つきたくないって思っちゃうな

まあでも北斗が友人関係に妙に冷めてるのは昔からだし気にしても仕方ないか

『ていうかA下手すぎねぇ？』

｢急に北斗がはじめるんだもん！びっくりするでしょ！｣

『いやぁ～にしてもだね、女優なれないわ』

｢別に目指してませんけど！！｣

『今晩は特訓だな』

｢私付き合ったことないからわかんないんだもん｣

『じゃあ本当の彼氏できたときのための練習になっていいじゃん
これから先突然物好きが現れてAに告るかもだし』

｢馬鹿にするな！｣

北斗の背中を思いっきり叩いてやると大げさなまでのリアクション

久々に北斗と過ごす時間の長い一日はやっぱり楽しいな

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