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「心配するな、生きている。無事だ」と言って欲しかった。
そして、火傷をするまで無茶をした私を燈矢と一緒に叱って欲しかった。
しかし、私のそんな思いも虚しく、エンデヴァーさんは目を伏せながら首を振った。
「そう……です、か」
自然と視線は下へ向き、掛け布団をギュッと強く握りしめる自身の拳が見える。
……燈矢は、このまま原作通り荼毘に生まれ変わるのだろうか。
いや、ひょっとすると荼毘にすらならないのかもしれない。
だって私が既に原作をぐちゃぐちゃにしているから。
もうここは、前世で私が見た「僕のヒーローアカデミア」の世界ではない。
これからどうなるのか、どう変わっていくのかもう分からない。
「……先日、燈矢に瀬古杜岳に来て欲しいと言われた。しかし……行かなかった。どのような言葉をかければ良いのか、どんな顔でいればいいのか分からなかったのだ。それが、それが……いけなかったのか」
懺悔ともとれるエンデヴァーさんの独り言に、布団を握る力は強くなっていく。
原作を見て、こんな悲しい思いはさせたくないと思って原作をぶっ壊そうとしていたのに。
結局私は出来ていないじゃないか、と。
……それでも。
「エンデヴァーさん。私、あなたが次にやってしまうこと分かってますからね。絶対、絶対に」
頑固な私は。
「あなたのしようとすること、邪魔しますからね!!」
そうイタズラをする子どものような笑みで言い放った。
もちろんエンデヴァーさんはひどく驚き、一瞬だけ目を見開いたが、
「……好きにしろ」
とだけ呟いて、病室を出ていった。
出る前に小さな声で「すまなかった」という謝罪が聞こえてきたが、それは私に対してなのか燈矢に対してなのか、分かるわけもなかった。
一人になり、静まり返る病室に改めて燈矢を助けることができなかったことからくる悔しさと悲しさが、一気に押し寄せてくる。
さっきはショックとエンデヴァーさんの前だから、と泣けなかったけれど。
「っ……」
大粒の涙は、握りしめてシワができた布団にシミを作っていく。
私は人の前で喜ぶのも苦手だが、泣くのはもっと苦手。
止まる気配のない涙を必死に拭い、泣いている声が周りに聞こえないよう必死に声を殺し。
文字通り、涙が枯れるまで泣き続けた。
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紺(プロフ) - あまねさん» 返信が遅れて申し訳ありません！ コメントありがとうございます！ うわあああめちゃめちゃ字面から好きが伝わってきます嬉しいです😭もう過去編は完結しているのに、読んでくださって本当にありがとうございます！ ぜひ原作編の方も応援していただけたら幸いです！ (6月4日 11時) (
レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - あああああすきいい (5月20日 9時) (レス) @page50 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - いちきちゃんさん» コメントありがとうございます！わあああ外伝も読んでくださったんですか……!!ありがとうございます！3月頃から原作編スタートさせますので、もうしばらくお待ちいただけますと幸いです！ (2023年2月26日 18時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん - 原作編がめっちゃ楽しみです!待ってます!外伝も良かったです! (2023年2月26日 15時) (レス) id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます！ わあああ嬉しいですありがとうございます！！外伝まで！？ 本当にありがとうございます……😭原作編3月頃に開始致しますので、どうかそちらもよろしくお願いします✨ (2023年1月19日 19時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2022年4月15日 21時
