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そう思って、私もグラウンドから出ようとした時。
「あー、真白は後で職員室な」
「……はい？」
━━ぐーっと情けない音を出しているのは、紛れもなく私のお腹。
空いて空いて仕方がないお腹が、早く食べ物をくれと言わんばかりに泣いているのだ。
その原因は目の前の人物にある。
「お前、香山って知ってるか？ 一個上の」
「…………特殊な価値観を持っていると存じ上げております」
「特殊な……？ まあいい。それで話というのはだな」
うちの担任といえば、話が長いということで知られており、かれこれもう十五分程経っているわけなのだが。
それに加えてなんと香山先輩の名前を出してきた。
しかも、このインターンがどうのという話が出ている時期に。
これはもう嫌な予感しかしない。
「そいつがだな、ぜひとも今のインターン先を変えてうちに来ないかって……」
ほら見たことか。
「嫌です、お断りします。もう私はエンデヴァー事務所で確定してるので」
「そ、そうか……。でもまあ、話だけでも聞いてやってくれ」
「ええ……」
せっかく断りを入れたというのに、なぜ話を聞かなければならないのだろうか。
私はお腹が空いて空いて仕方がないというのに……。
「話は多分後で聞いとくんで、もう行っていいですかね。さっきから聞こえるこの音、私のお腹の音なんですよ」
「……わかった、もう行っていいぞ」
担任に可哀想な人を見るような目で見送られ、何だか釈然としない気持ちで食堂に向かう。
そうだ、お腹が空きすぎて忘れていたが、相澤は大丈夫だろうか。
何だか朝から落ち込んでいたし、先ほども閃走寺に絡まれていたし。
何とか白雲が連れてきたあの子猫ちゃんが、猫好きで有名な相澤を元気づけてくれたらいいのだが。
…………ん？ ちょ待てよ、このインターンで慌ただしい時期に子猫ちゃん？
「え、あの子猫ちゃんってもしやヴィジランテで出てきたおすしだったりする……？」
私は普段使えない頭をフル回転させ、何とか前世で読みまくっていたヴィジランテの内容を思い浮かべる。
漫画ででてきた子猫ちゃんの模様はどんなだったっけ。
確か、虎模様でちっちゃくて可愛くて……。
「ああ、完全一致だこれ」
急な原作に近い展開に、私の空いた腹は情報量の多さでお腹いっぱいになる。
額に指の腹を押し当て、長い長いため息を着いた私は、おすしのことよりも大事なことに気がついた。
あと何日であの事件が起こる？
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紺(プロフ) - あまねさん» 返信が遅れて申し訳ありません！ コメントありがとうございます！ うわあああめちゃめちゃ字面から好きが伝わってきます嬉しいです😭もう過去編は完結しているのに、読んでくださって本当にありがとうございます！ ぜひ原作編の方も応援していただけたら幸いです！ (6月4日 11時) (
レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - あああああすきいい (5月20日 9時) (レス) @page50 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - いちきちゃんさん» コメントありがとうございます！わあああ外伝も読んでくださったんですか……!!ありがとうございます！3月頃から原作編スタートさせますので、もうしばらくお待ちいただけますと幸いです！ (2023年2月26日 18時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
いちきちゃん - 原作編がめっちゃ楽しみです!待ってます!外伝も良かったです! (2023年2月26日 15時) (レス) id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
紺(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます！ わあああ嬉しいですありがとうございます！！外伝まで！？ 本当にありがとうございます……😭原作編3月頃に開始致しますので、どうかそちらもよろしくお願いします✨ (2023年1月19日 19時) (レス) id: 8116e17d8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2022年4月15日 21時
