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「……そいつがどうした」
「いや、聞いてみただけだ」
真白Aは、不良からガキを"個性"無しで助けたり、ヴィランに捕まっても自分で抜け出したりと、まあ典型的なヒーローの卵。
もちろん高校は雄英に行ったらしい。
つまらないと思った。
みんなに期待され、尊敬されて作られた道を歩くやつが心底詰まらないと思った。
まあ、例えその道から外れたとしてもどうも思わないが。
なんたって俺は会ったことがないし、そもそも興味もない。
突然その話を出してきた玄野がよく分からないが、次の授業に間に合うように足を早めた。
━━翌月、親父がつけっ放にしていたテレビに雄英体育祭が映っていた。
英雄気取りの奴らの体育祭を見て何になる。
顔をしかめながらテレビのリモコンを手に取り、電源ボタンを押そうとしたがある人物が目に止まった。
白髪に紅眼の狐耳と尻尾。
真白Aだ。
少し後ろ髪を引かれた俺は、そのままソファーに座りリモコンを机に置く。
場面は、一番最初にやる選手宣誓。
試験を一位通過したらしい真白は選手宣誓をしていた。
「ある人に褒められるために頑張ります」
あれだけチヤホヤされてまだ褒められたりないのかと眉をひそめた。
案の定、会場はシンと静まり返り真白はやらかしたという顔をしている。
そのまま見進めていくうちに、第二種目の騎馬戦が始まった。
開始の合図が出された途端、真白の騎馬は上へと上昇していく。
それをズルだの卑怯だのと抜かすアホ共は、本当にヒーロー志望なのかと疑った。
別に味方をするわけではないが、これはあいつらの作戦だろう。
呆れて見る気の失せた俺は、そのまま自分の部屋へ行こうとソファーから立つ。
しかし次の瞬間、俺は思わず目を見張った。
「『トルネード』」
真白の手から放たれた竜巻が、文句を垂れていた奴らにぶつかる。
防御できた騎馬はほとんどいない。
半分の騎馬が真白の片手で倒されたのだ。
「友達侮辱されて黙っとれんでしょ」
これが真白A。
これが学校で噂されている真白A。
「珍しいなァ。治崎が雄英の体育祭を見るなんてよ」
「……親父」
気配もなく近づいてきた親父に驚き、慌ててテレビの電源を消す。
……少し恥ずかしかったのだ。
極道のくせに、英雄気取りのやつをかっこいいと思ってしまったのが。
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白狐(プロフ) - 吹雪さん» コメントありがとうございます！ そうなんです、ミッドナイトさんでした！ 吹雪さんの反応が私のして欲しい反応だったので嬉しいです！！(笑)最初は3バカ好きな女子路線も考えたんですが、重くなりそうなのでやめました(笑) (2022年8月20日 21時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - よかった…女子の先輩はミッドナイトさんだったのか…！マジでよかった…(初めは３バカ？のことがすきな女子になんかされる…！と思っていた) (2022年8月20日 20時) (レス) @page44 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - ここさん» 二度目のコメントありがとうございます！ ミッナイ先生ようやく出せました……。前々から出そう出そうと思ってはいたのですが、中々話に入れることが出来ず、パート3まで引っ張っちゃいました(笑) (2021年12月2日 0時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - イヤッフゥ！ミッドナイトせんせぇーｷﾀｧｧｧ！ありがとうございます！ (2021年12月1日 23時) (レス) @page39 id: ff535d7292 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - わーい！ありがとうございます！あー絡みが好きです💘（相澤先生たちの） (2021年11月14日 19時) (レス) id: ff535d7292 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年7月31日 22時
