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お母さんから適当な応援をもらった私は、取られた生姜焼き弁当を取り返す。
お母さんが悲しそうにしていたが、残りが半分以下となった弁当を見てかわいそうとか申し訳ないとは全く思わなかった。
人の食べ物をこんなに食べる人、前世の友だち以来だわ。
「ねっむい……」
てらてらと照らす太陽を睨み、前を歩く雄英生徒のあとを追うように歩く。
太陽というか、温度というか、最近なんだか暑くなってきた気がする。
これもこの耳と尻尾のせいなのだが。
「何とか収めれんかなぁ」
ゆらゆらと暑さの原因を揺らしつつ、収める方法を思案していれば、私の前を歩いていた男の子がこちらをじーっと見つめているのに気がついた。
そして、その子は何を思ったか繋いでいたお母さんの手を離し、こちらに向かってきたのだ。
しかも、キラキラとした目で。
なんだろう、私の勘が嫌な予感がすると発しているのだが。
「おねーちゃん！」
「は、はい！ なんでしょう!?」
キラキラと瞳を輝かせた男の子がピシッとかしこまった私に告げたのは。
「ゆーえいのたいーくさいでタライが頭に落ちてきた人だ!!」
「━━って言われたんだけど、泣いていいかな」
「ぶふっ！ い、一位のこと何も触れられてないし……っ！」
「HAHAHAHA!! 朝っぱらから笑かすなよー！ 腹いてえっ！」
「ふ……ふはっ」
「……泣いていい？」
ワッと机に突っ伏せ、おいおいと泣き真似を始める自分が何とも情けないというか恥ずかしいというか。
━━あの後、純粋無垢な瞳で見つめられた私は、見事にピシリと固まった。
男の子のお母さんが必死に謝ってきたが、それはそれでなんとも言えない気持ちになる。
いっその事笑い飛ばしてくれた方がマシだったかもしれない。
クラスのみんなが「あ、雄英生の！」と声をかけられた中、私は「タライが落ちてきた人」という認識をされてしまった。
なんてこったい。
「ぶふっ、俺らが悪かったから……っふ、ふ拗ねんなよー！」
「絶対悪いと思ってない」
かなり大きい声で話していたからか、周りからもクスクスと笑う声が聞こえてくる。
つまり、クラス中に広まってしまったというわけだ。
「くっそう、あの時白雲を盾にしていれば……！」
「お、おいおい怖いこと言うなよ……」
「冗談だって」
少し青ざめたような白雲を見て満足している私も私でちょっとあれだなと思った。
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白狐(プロフ) - 吹雪さん» コメントありがとうございます！ そうなんです、ミッドナイトさんでした！ 吹雪さんの反応が私のして欲しい反応だったので嬉しいです！！(笑)最初は3バカ好きな女子路線も考えたんですが、重くなりそうなのでやめました(笑) (2022年8月20日 21時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - よかった…女子の先輩はミッドナイトさんだったのか…！マジでよかった…(初めは３バカ？のことがすきな女子になんかされる…！と思っていた) (2022年8月20日 20時) (レス) @page44 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - ここさん» 二度目のコメントありがとうございます！ ミッナイ先生ようやく出せました……。前々から出そう出そうと思ってはいたのですが、中々話に入れることが出来ず、パート3まで引っ張っちゃいました(笑) (2021年12月2日 0時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - イヤッフゥ！ミッドナイトせんせぇーｷﾀｧｧｧ！ありがとうございます！ (2021年12月1日 23時) (レス) @page39 id: ff535d7292 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - わーい！ありがとうございます！あー絡みが好きです💘（相澤先生たちの） (2021年11月14日 19時) (レス) id: ff535d7292 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年7月31日 22時
