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もちろんいきなりということもあったが、何より今の話の流れで握られるとは思わなかったのでかなり驚いた。
しかも、
「ちょっと来て」
と言うもんだから更に驚いた。
ぐんぐんと先を目指す燈矢に引っ張られるがまま、どこかに連れていかれる。
呆然としているエンデヴァーさんとお母さんを置いてきてしまったが、大丈夫だろうか。
いや、特に何も問題がないのならいいのだが、少し心配だ。
「…………焦凍にさ、襲いかかったって言ったら俺のこと嫌いになる？」
「えっ？」
急にピタッと止まった燈矢が、私の方を振り返らずにそう訊いてきた。
一瞬意味がわからず聞き返してしまったが、漫画で見たあのシーンのことかと記憶を張り巡らす。
焦凍に襲いかかった、もうそんな所まできてるのか。
案外原作に近づいてきているのだなと関係ないことを考え始める。
「俺のこと、嫌い？」
また振り返らずに少し震えた声で燈矢がつぶやいた。
まるで、否定してほしいと願っているような。
「嫌い……って言ったらどうする？」
「俺もう生きてけない」
「えっ、そんなに？」
「……うん」
想像の斜め上を突き抜けていった答えに、思わず間抜けな声が出てしまった。
そして、ぎゅっと私に抱きついてくるもんだから、「ひえっ」と情けない声と共に、ピシリと固まる。
「俺、俺ね。父さんも好きだけどAも好きなの。だからね、Aにも認めて欲しい」
「ちょっ、と待ってくれ。色々と頭が追いつかん」
「ちょっとコンビニ行ってきます」くらいの軽さで好きって言われたんだが。
いや、普通に考えてエンデヴァーさんとセットだから恋愛的な意味ではないと思う。
しかし、最初に会った頃とは対応の温度差が違いすぎてびっくりしたというか、風邪を引いたというか。
それに加えて認めて欲しいって言った気がするんだけど気のせいかな。
「Aがお姉ちゃんだったらずっと一緒にいれるのに」
「ちょっと待って、急にデレ期きたの？ えっ、デレ期なの？」
「……違うし」
私を抱きしめる力が強くなった燈矢が、ふいっとそっぽを向く。
ちらっと見えた顔は真っ赤だった。
やっぱデレ期じゃん、可愛いね。
それが言葉に出そうになるも、必死に耐えて燈矢にバレないよう悶える。
━━急にデレ始めた彼がたまらなく可愛くて、愛おしくて。
それと同じくらい悲しかった。
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白狐(プロフ) - 吹雪さん» コメントありがとうございます！ そうなんです、ミッドナイトさんでした！ 吹雪さんの反応が私のして欲しい反応だったので嬉しいです！！(笑)最初は3バカ好きな女子路線も考えたんですが、重くなりそうなのでやめました(笑) (2022年8月20日 21時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - よかった…女子の先輩はミッドナイトさんだったのか…！マジでよかった…(初めは３バカ？のことがすきな女子になんかされる…！と思っていた) (2022年8月20日 20時) (レス) @page44 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - ここさん» 二度目のコメントありがとうございます！ ミッナイ先生ようやく出せました……。前々から出そう出そうと思ってはいたのですが、中々話に入れることが出来ず、パート3まで引っ張っちゃいました(笑) (2021年12月2日 0時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - イヤッフゥ！ミッドナイトせんせぇーｷﾀｧｧｧ！ありがとうございます！ (2021年12月1日 23時) (レス) @page39 id: ff535d7292 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - わーい！ありがとうございます！あー絡みが好きです💘（相澤先生たちの） (2021年11月14日 19時) (レス) id: ff535d7292 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年7月31日 22時
