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良かった、あまり嫌な思いをしている人がいなくて。
━━勝負は時に人間の本性が見える。
勝ったら喜び、負ければ悔しがったり泣いたり、または相手を恨んだり。
もちろん勝負は勝ち負けだけじゃない。
だが、やはり人間に黒い感情がある限りそう思える人は少ないだろう。
だからこそ、この人たちと戦えて良かったと思えたのだ。
「Aちゃんたち強かったあ……」
「フラッシュだっけ？ あれやられた時もう訳わかんなかったよー！」
「あはは、ごめん」
テープが外れるなり、夏菜と恋硬さんがわっと詰め寄ってきた。
一位おめでとうと悔しそうに、でも嬉しそうにそう言ってくれてつい抱きしめてしまう。
「夏菜も恋硬さんも強かったよ！ 夏菜は足場溶かしてくるからめっちゃ焦るし、恋硬さんはその隙狙って硬いやつ投げてくるし！ 本音言うとめっちゃ怖かった」
私がそう言えば、二人は顔を見合せたあとクスリと笑った。
「今度は私たちが一位貰うからね！」
「ふふ、うん。負けんけぇね！」
またクスリと笑う二人につられ、私もまたクスリと笑った。
「なんでよ！」
「だってAが一番活躍してただろ！」
「そうそう！」
「それ言ったら三人もじゃん！」
「俺たちはAの指示に従ってただけだからな」
「私そんな指示出してないんだけど！」
「あの、早く決めてくれるかな」
表彰式、「一位」と書かれた表彰台の上に立った私たちは眩しい笑顔で━━ではなく、鬼の形相で誰がメダルを受け取るかで争っていた。
三人は頑なに私がメダルを受け取らないことを許さないし、かといって私がそれを承知するわけがない。
なぜってそれは迷惑しかかけてないからだ。
騎馬戦のときの白い霧や、対抗戦のときの目眩し。
それをこの三人がカバーしてくれていたから一位が取れたのだ。
「って言っとるじゃん！」
「だァから！ そんな大したことやってないって！」
「やっとるよ、十分やっとるよ！」
「あの、もう時間があれなんで公平にジャンケンとかしてもらって、勝った人が……」
「……なるほど」
四人の声が一斉にハモった。
ふむ、ジャンケンなら私が受け取る必要はなくなるな。
なぜってそれは、
「『ブレッシング』！」
一時的に運が上がる魔法をかけるからだ。
「あっ、ズリーよ！」
「運上げやがった……」
「はい最初はグー、ジャンケン……」
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白狐(プロフ) - 吹雪さん» コメントありがとうございます！ そうなんです、ミッドナイトさんでした！ 吹雪さんの反応が私のして欲しい反応だったので嬉しいです！！(笑)最初は3バカ好きな女子路線も考えたんですが、重くなりそうなのでやめました(笑) (2022年8月20日 21時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - よかった…女子の先輩はミッドナイトさんだったのか…！マジでよかった…(初めは３バカ？のことがすきな女子になんかされる…！と思っていた) (2022年8月20日 20時) (レス) @page44 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - ここさん» 二度目のコメントありがとうございます！ ミッナイ先生ようやく出せました……。前々から出そう出そうと思ってはいたのですが、中々話に入れることが出来ず、パート3まで引っ張っちゃいました(笑) (2021年12月2日 0時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - イヤッフゥ！ミッドナイトせんせぇーｷﾀｧｧｧ！ありがとうございます！ (2021年12月1日 23時) (レス) @page39 id: ff535d7292 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - わーい！ありがとうございます！あー絡みが好きです💘（相澤先生たちの） (2021年11月14日 19時) (レス) id: ff535d7292 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年7月31日 22時
