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ああ、やっぱりAは俺の話を聞いてくれる。
Aなら、きっと俺の意見に共感してくれるはずだ。
「夏雄くん、あと寝かしつけるのお願いしていい？」
「う、うん」
「……A、早く」
「はいはい」
苦笑しながら俺の手を引く姿は、まさしく女神そのものだった。
私の左手を握り、俯きながら歩いている燈矢。
尻もちをついて俯いていた彼を見て、ついにこの時が来てしまったのかと瞬時に理解した。
少しでも、この小さな背中に背負っているものを軽くしてあげたくて、私なりに「話を聞く」と誘ってみたのだが。
人生経験が乏しい私に何が言えるか、また、私の言葉がこの子の胸に響くかどうか。
もちろん私の話し方にも架かっているのだが、先程ガン無視された話し方ではダメだと思う。
「ねえ」
今にも消えそうな、そんな弱々しい声で燈矢がこぼした。
「俺の"個性"って、なんでこれなんだろうね」
━━父や弟を責めるのではなく、自身の"個性"について、静かにそう問うた。
父さんより強い火力を持っても、それを使えば自分の肌が焼けるんだ。
熱いし、痛いし。
前にAに教わった操り方も、"個性"使えなきゃ意味ないし。
もっと、使い勝手のいい"個性"が良かった。
そう言いきった燈矢の目からは、ポロポロと涙がこぼれていた。
嗚咽も聞こえ、背中を丸めて泣く燈矢になんて言っていいのか分からない。
私が実際に体験したことじゃないし、漫画でしか見たことない。
そんな私が何を言っても、きっと薄っぺらで心には届かないだろう。
じゃあどうすれば、それが頭に浮かぶよりも前に、丸めて小さくなった背中に手を伸ばしていた。
「……じゃあさ、私が燈矢のサポートするよ」
燈矢の蒼い目が私を見上げた。
「一人で無理なら二人。二人で無理なら三人ってさ。どんどん頼ってけばいい。私ならいつでもウェルカムじゃけぇ」
燈矢が必要だと思った時にいつでも言って。
飛んでいくけぇね。
そう言って彼の頭をゆっくりと撫でた。
最近、ひざしといるせいか、若干英語が混じっているが。
それでも、彼の心に届いてくれたなら本望だ。
この、小さな背中から、不安や焦り、憎悪や苦痛を少しでも取り除きたい。
「今日、エンデヴァーさんに頼んで泊まらせて貰うけぇ。…………一緒に寝る？」
「……は。ばっ、馬鹿かよ！」
「冗談だって」
やはり、燈矢は笑顔が一番だ。
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月狐(プロフ) - R_yomoyaさん» 二度目のコメントありがとうございます！ なるほど、最推しは相澤先生ですか。分かります、クソかっこいいですもんね(同担拒否だったらすみません)。どんどん爆発していってください！← (2021年7月11日 0時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
R_yomoya(プロフ) - うひゃー！！！相澤先生！！！最推しと同じクラスとか爆発するんですが＼ボーン／ (2021年7月10日 23時) (レス) id: 53959ad895 (このIDを非表示/違反報告)
R_yomoya(プロフ) - 月狐さん» 勿論でございます…なんせMHA大好きなもので… (2021年7月9日 22時) (レス) id: 53959ad895 (このIDを非表示/違反報告)
月狐(プロフ) - R_yomoyaさん» コメントありがとうございます！ 多分、R_yomoyadさんの思い浮かんでいる人物ですね（笑）白髪で思い浮かぶとは……もしや相当推してますね？(ただ言いたかっただけです、すみませんっっっ!!) (2021年7月9日 22時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
R_yomoya(プロフ) - まって！？白髪！？え！？えもう1人しか思い浮かばへん！！え同期組！？よっしゃ救ったる(まだ確定してないのに勝手に気合い入れてる人) (2021年7月9日 21時) (レス) id: 53959ad895 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年6月10日 21時
