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「A、今すぐ公安に来なさい」
「……なんで」
通話相手もいないのにその場を睨みつけたからか、少々声が低くなってしまった。
だが、お母さんはそんなことどうでもいいと言いたげに「早くね」と言って通話を切られてしまった。
……なんなの、ほんと。
「行くのやめようかなあ」
はあ、とため息をつきながら地面を見つめる。
お母さんの声色を聞くに、どうでもいいことでは無さそうで、むしろ大事なことのように感じた。
私の勘違いなのかもしれないが、行ってみるに越したことはない。
そう思って、帰り道を歩いていた足を公安に行くための駅へ向かう。
空は青く澄み渡っていた。
「A！」
「ほ、ホークス？」
公安についた瞬間、赤い羽根があまり残っていないホークスに抱きしめられた。
イマイチ状況が理解出来ていない私の元に、お母さんと狩宮さんが足並みを揃えてやってくる。
「Aを引き話せば訓練に集中できると思ったんじゃけど」
「それが逆効果になっちゃって」
「え？」
お母さん曰く、ホークスは早く強くなって私を迎えに行くために、訓練時間以外も練習をしていたそう。
食事の時間、睡眠時間をも削り、さすがに心配したお母さんがホークスを止めた。
だが、ホークスは「早くAを迎えに行くの」と言って聞かなかったらしい。
昨日の今日でこうも状況が変わるとは。
ホークスが私を抱きしめる力が強くなる。
チラッと顔を見れば、りんごのように赤く染まっていた。
それに悶えつつ、お母さんの方へ向き直る。
「月一で公安に来て。いい？」
「……勘違いせんでよ。私はホークスのために来るつもりじゃけえ。お母さんたちのためじゃない」
「…………わかってる」
悲しそうに目を伏せたお母さんは、これからAに会うことは少なくなると告げた。
公安はここからどんどん腐っていくのか。
私はそれを見届けることしか出来ないと思うと、胸がチリチリと痛む。
……早く、雄英に入学して強くならねば。
それは使命のようなものでもあったのかもしれない。
どこか諦めながらそう思う私を見て、ホークスが私の耳に口を寄せる。
「A、俺頑張るけん。ちゃんと見とってね」
……ほんと、毎回毎回この子は。
なんでそう、いつでも相手のことを考えられるのだろうか。
辛いのは自分だってのに。
…………ああ、だから"ヒーロー"か。
私には眩しいなあ。
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月狐(プロフ) - R_yomoyaさん» 二度目のコメントありがとうございます！ なるほど、最推しは相澤先生ですか。分かります、クソかっこいいですもんね(同担拒否だったらすみません)。どんどん爆発していってください！← (2021年7月11日 0時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
R_yomoya(プロフ) - うひゃー！！！相澤先生！！！最推しと同じクラスとか爆発するんですが＼ボーン／ (2021年7月10日 23時) (レス) id: 53959ad895 (このIDを非表示/違反報告)
R_yomoya(プロフ) - 月狐さん» 勿論でございます…なんせMHA大好きなもので… (2021年7月9日 22時) (レス) id: 53959ad895 (このIDを非表示/違反報告)
月狐(プロフ) - R_yomoyaさん» コメントありがとうございます！ 多分、R_yomoyadさんの思い浮かんでいる人物ですね（笑）白髪で思い浮かぶとは……もしや相当推してますね？(ただ言いたかっただけです、すみませんっっっ!!) (2021年7月9日 22時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
R_yomoya(プロフ) - まって！？白髪！？え！？えもう1人しか思い浮かばへん！！え同期組！？よっしゃ救ったる(まだ確定してないのに勝手に気合い入れてる人) (2021年7月9日 21時) (レス) id: 53959ad895 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年6月10日 21時
