Angel story２(紅一点)

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『いっつもお前お前、って』

そういえばそうかも、頭の中でしか呼んだこと無いかもしれない

『私の名前教えますね、あ、教えるね』

「『七瀬A』」

渡辺「分かってる」

『ならこれからは呼んで！交換条件！』

見たことのない、可愛らしい顔で小指を出してくるA

渡辺「...しゃあねぇな」

最後まで素直になれない俺と、無邪気に笑う彼女

あの日の指切りは、多分ずっと忘れないし、忘れられないと思う









__現在

『私もっと早く翔太くんと仲良くなりたかったんだよね〜』

渡辺「いつから？」

『ガチギレしてくれた次の日くらいから』

渡辺「じゃあもっと早く言えよ」

『素直になれなかったの』

違う、素直になれなかったのは俺の方だ

これも言えない俺は、まだ素直になれてないのかもしれない

でも素直じゃなかったおかげで、Aとの思い出が濃いものになったなら

素直じゃなくてもいいかな、なんて







『"しゃあねぇな"とか言ってたけど顔ゆっるゆるだったよ』

渡辺「嘘っ」

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