寂しがり屋の大我くん (ページ2)

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家に着くのはいつも私の方が遅い

けど、夕飯を大人しく待っている

彼の健康のことも考えて

いつも献立には悩んでしまう

大変でも、幸せだと思う

彼の待つ部屋に入ると

ドタドタと聞こえる足音

「おかえりｯ」

そう言ってぎゅっと抱き締めてくれる

『ふふｯ、ただいま』

石鹸の匂いがする彼の身体に腕を回す

『あれ？お風呂入ったの？』

「うん、シャワーだけね～」

『髪ちゃんと乾かさなきゃだよ？』

「分かってる、今日のご飯は！？」

私には彼に尻尾と耳が見える

『今日はハンバーグです』

そう言って可愛い顔をしている彼の頭を撫でて

キッチンへ作業に取り掛かる

すると、私の後を着いてくるやいなや

私の腰に腕を廻して

動きずらくて作業が出来ない

『大我くん、ご飯作れない』

「えー、じゃあ俺が作ろうか？」

『お断りします』

「みんなして俺の親切断りやがって、」

私の肩に顔を埋める大我

くすぐったくて、ひき肉を混ぜる手が止まる

「 A 首弱いよね」

スーｯと首に伝う何か

驚いて離れようとしても

腰に巻かれた腕が強くて動けない

「ほら、集中して？」

そう言ってまた作業に戻ると

今度はチクリとする痛み

『大我！あっち行って、』

「そんな怒んなよ、可愛い」

と、すんなり退いてくれて

最後は軽く唇にキスをして

洗面台でドライヤーのスイッチを入れている

彼は中々の甘えん坊だ

何をするのもくっ付いて来て、

私の行動範囲を狭くさせる

でも、それが可愛くて

私だけが知る彼の本当の姿で、

優越感に浸る