- 夜の店 -

xxx ページ44

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その日から、二年。


二年前のあの時、俺は途方にくれていた。


Aが死んで、ずっと俺のせいやって感じて。
涙が止まらなかった。


当然、1番仲良かったAの友達の桜ちゃんからは凄い罵倒をされた。


なんで一緒にいてやれなかったのか
Aはたくさん苦しんでいたとか、
ずっと、俺ばかり考えていたとか。


小さい頃に両親を亡くしていたAは
俺という初恋に出会い幸せだと話していたみたいだ。


Aが前に、海が好きだと言っていて
俺は、海が広い静かな街に身を置いた。


マンションももちろん、海のそば。


" 海に来るとね、心が落ち着くの。

青って綺麗でしょ？レンと居ると海と同じように

すっごい幸せなんだよ "


生前、Aがこういったことを思い出した。
海で、貝殻拾ったっけ…。


俺は、東京を出る時ホストのみんなには
反対されたけれどもう、今の生活に縛られたくなかった。


Aとずっと居たい、そう思ったから。


えみりさんとも連絡を斬り東京から静かなこの場所にやってきた。


『 なあA、ずーっと一緒やで

あの頃みたいに、もう、離れたりせえへんから 』


テレビの隣に置いてある台の上の写真のAに
そう声をかける。


何も、返事は返ってこないのに。


『 A、愛してる 』

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