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第六話 ページ8





翌日。昨日の教訓から余裕を持って登校すると、靴箱でクラスメイトに出会ってしまった。

『え、えーと......』
目が合ってしまい、名前を思い出そうと必死に記憶を遡らせていると、私の状況を察したのか、彼が口を開く。

「前田利家。お前は同じクラスの赤木、だよな」
『そ、そう!赤木Aです!...えっと、前田利家、前田利家......よし、覚えた!』
自分の中で彼の名前を復唱して覚え、顔を上げて彼の顔を見ると、にこりと微笑んで頭を撫でられた。


『!!?』
「あ、わりぃ。つい手が出ちまった」
それと同時に、「Aって小動物みたいだな」と呟かれた。
それって......良い意味で受け取れば良いの、それとも逆なの!?
自意識過剰みたいで恥ずかしいけど...小動物みたいで可愛いってこと?それとも、小動物みたいにチビだってこと...?

と、というか!私達昨日顔を見たとはいえ、ほぼほぼ初対面だよね!?
皆パーソナルスペース可笑しくない?え、もしかして私が狭いだけなの?
荒ぶる私の心を抑えようと、一度深呼吸をする。

「......赤木、大丈夫か?なんかすまねぇ、」
私の突然の沈黙からの深呼吸に戸惑ったような表情をする前田くん。
『ごめん、なんでもない。ちょっと深呼吸をして心を落ち着かせようと思って......』
「??心を落ち着かせる...?」
『わー!ホントになんでもないの!!と、とにかく!教室行こう?ねっ!?』
更に訳の分からないと言った表情をする前田くんに、慌てて教室に行くことを促す。
渋々承諾してくれた前田くんに、どうせ同じクラスだからと言われ、そのまま一緒に行くこととなった。


階段を登って教室の方まで来ると、みやびちゃんがこちらへ駆け足でやってくる。
ん?なんだろう、私のこと見つけて話しかけてくれるのかな?......ってのは自意識過剰だったりする?
さっきから自意識過剰なこと考えてばかりだな、なんてことを思いながらも取り敢えず彼女に話しかける。

『おはようみやびちゃん。どうしたの?』
「あ、おはようございます...!い、今、本多くんが信長くんを殴ったら骨が折れたらしくて保健室に運ばれて…」
『え!骨!?』


な、なになに入学早々何をやってるの織田くん!!?
その話を聞いて心配になった私はその場で前田くんと別れ、鞄を背負ったままみやびちゃんと一緒に保健室へと向かった。

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moka(プロフ) - 前田利家さん» コメントありがとうございます🥰💗面白いと言って下さってとてもやる気が出ますし、何より嬉しいです😭✨前田くんとの関わりも今後増やしていけたらいいな〜と思っていますので是非!! (2022年10月14日 20時) (レス) id: 6967548606 (このIDを非表示/違反報告)
前田利家 - 小説めっちゃ面白いです。私のおしは前田利家です! (2022年10月14日 14時) (レス) @page5 id: 4149d8455a (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - サナさん» わわっ!!ありがとうございますすぐに直してきます…!私も二人との絡みが欲しいなって思ってたのでこれから色々絡ませられるよう頑張ります!👍✨ (2022年9月29日 9時) (レス) id: 6967548606 (このIDを非表示/違反報告)
サナ - 明智くんの、武田くんが、武田うんになってます。上杉との(伊達も!)の絡みが欲しいです。でも、秀吉もいいですよねー。 (2022年9月29日 7時) (レス) @page47 id: cd10ddfe42 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - コメントありがとうございます〜!私は直ぐ秀吉くんと絡ませてしまう病気にかかっているので凄く嬉しいお言葉.....✨✨️これからも彼と絡むことは多くなりそうです笑 (2022年9月4日 19時) (レス) id: 6967548606 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:moka | 作成日時:2022年9月3日 23時

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