後悔先に立たず ページ23
茨木童子はゆっくりと、覆い被さるように自分の身体を合わせ体重をかけてきた
布一枚から伝わる鬼の体温が、とても熱かった
そのまま首筋に顔を埋められ、暫くは動けそうにない
急にどうしたんだろう、甘えちゃって…
私はそっと茨木童子の頭に触れ、優しく撫でた
かたいけど、ふわふわしてる
櫛で髪を梳かしてみたいな
あとで頼もうと考えていたら、首筋にヌルッとしたものが当たり体がビクッと小さく跳ねた
「っ！？」
そのまま下から上に舐められ、挙句にはキスを落とされる
感じたことのない感覚に堪えるよう、私は茨木童子の服を力強く握った
危ない、声が出るところだった…
「A…」
耳元で低く呼ばれ、思わず身体をかたくした
狸寝入りしていたとしても、多少寝起きなのかいつもより低い声のトーンが少し妖艶に聞こてしまった
まるで、私を求めているかのように
「い、茨木童子？っだめだってば…！」
腰の位置にある帯の結び目に手を置かれる
こ、これは最高にまずい状況だ！
「だめ？自分から煽っといて、それはないだろう？それに私は我慢していたのだ。君の口付け１つで容易く壊されたがな」
私は男だぞ？と言って唇を重ねた
「んっ…ふぅ…」
執拗なキスに意識が朦朧とする
私には反抗する余裕などなく、ただただキスの雨を受け止めた
茨木童子が私の帯をゆっくりと解き始めたその時、
「Aさーん！朝ですよー！いや〜Aさんが寝坊するなんて、珍しいです…………ね……………」
フルオープンの障子からひょこっと顔を出してきたのは小白だった
が、今この状況を見て固まった
もちろん、私も唖然としてしまう
「ふんっ間の悪い…」
茨木童子は横目で小白をギロリと睨む
「ひっ…！す、すすすみませんでした〜！」
「あ、待って小白！小白ーーーーっ！？」
手を伸ばした時は既に遅く、小白はその場を離れて行ってしまった
ご、誤解だ…いや、障子を全開にしていたのが悪かったのだけれども
私は両手で自分の顔全体を隠し、ハァーッと長い溜息をついた
朝餉が鬱だわ、みんなの顔を見れない
その後茨木童子から離れ、支度して朝餉へと向かうと案の定、神楽と晴明以外は好奇心の目でこちらに一点集中したのは、言うまでもなかった
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翔子(プロフ) - 面白かったです!!続きが途切れていて少し残念でした。 (2020年7月18日 15時) (
レス) id: 46d689b6ff (このIDを非表示/違反報告)
雅 - 今更ながらの感想ですが、凄く面白いです^^*一日で全部読んでしまいましたヾ(*´∀｀*) (2020年6月25日 7時) (レス) id: f3a30ae55a (このIDを非表示/違反報告)
神無(プロフ) - この作品を読まさせてもらいました！とても面白いと思いました！なので、更新頑張ってください！ (2018年9月30日 16時) (レス) id: 3f0f44a8b4 (このIDを非表示/違反報告)
はぐはまさ - 桔梗さん» 有難きお言葉！満足頂けるよう頑張ります(*'▽'*) 虫取り網や枕を気で浮かせている茨木童子は見た目とのギャップでもう幸せですね…！ (2018年8月16日 1時) (レス) id: c8fcfc89a6 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗 - 勿論！ずっと読み続けたいです！現在のロード画面も感動しました(*´-`) (2018年8月13日 0時) (レス) id: 8ba5b5b6c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はぐはまさ | 作成日時：2018年2月4日 1時
