◇． ページ9
Aside
あ｢……｣
川｢……｣
あ｢……賢ちゃん？｣
川｢んー？｣
あ｢ちょっと､動きづらい､かな｣
川｢んー｣
家に帰ってきて､
ご飯を作ってると､
腰あたりに手を回して
抱きついてきた賢ちゃん｡
先にお風呂入ってきてええよ､って
言うても さっきから｢んー｣しか言わへんし｡
私の肩に顎を置いてるから､
すぐ耳元で聞こえる
賢ちゃんの声がこそばゆい｡
あ｢…珍しいな？賢ちゃんから甘えてくるなんて｣
川｢……そう？｣
あ｢うん､かわい｣
川｢Aのがずっと可愛ええよ｣
あ｢っ｡///｣
久しぶりの賢ちゃんにでさえ
ドキドキしてるのに､
こんな事言われたら
心臓持たへんって…｡
あ｢賢ちゃん？｣
川｢ん？｣
あ｢今回はいつまでこっちおれるん？｣
川｢えーと…３日､かなぁ｣
あ｢…そか｣
川｢……うん｣
あ｢あっという間やろーな､｡笑｣
……って私は何聞いてんねん｡
会ったばっかりやのに
すぐお別れの日聞いたらアカンやん｡
……でも､３日か…｡
そしたらまた会えへんくなるのか…｡
川｢A｣
あ｢……うん？｣
川｢はい､ちょっとこっち向いて？｣ｸﾙｯ
あ｢？｣
川｢あ､ニンジンは置いてー｣ｺﾄ
あ｢賢ちゃん？｣
川｢うん､……あのな？｣
一呼吸置いてから､
私の目を真っ直ぐ見て､
賢ちゃんは言った｡
川｢一緒に､住まへん？｣
＊
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