今夜の月は綺麗ですね。 (ページ20)

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嵐のようにページ20

結局一睡もできなかった・・・

ゾロさんはどう思ってるんだろう昨日の事

もしかして誰にでもすること？

いや、ゾロさんがそんな人じゃないことくらい知ってるでしょ。

じゃあなんで。

一向に応えの出ない問いを繰り返し

悶えていると「どうかしたのか？」

とフランキーさんの声が聞こえて振り返る

「一向に応えの出ない問いかけをしてるんです」

フ「なんだそりゃ」

「フランキーさんは普通好きでもない女の人を抱きしめたりしますか？」

フ「普通はしねえな。そいつがよほどのたらしならあり得るかもな」

「たらしなんてそんなことありません！！！！」

私の反応を見て面白がるように笑うと

フ「そこまでむきになるほどにはそいつに惚れてんだろ」

「なっ惚れ・・・！？」

豪快に笑いながらその場を去っていったフランキーさん

惚れてる・・・？

そんなまさか、ねぇ

そして再びあの時を思い出すと

ボッ

チ「ぎゃーー！！大変だ！Aが顔から火吹いた！！！」

横で暴れてるチョッパーさんを置き去りに

私は甲板に出た

透き通るような涼しい風に目を細める

大きく深呼吸をした後背後から何かがすごい勢いでぶつかってきた

「だ、誰・・・」

カ「俺の名前はカオル！A、あんた氷使いの竜人族だろ？」

全く見覚えのない男の子が私の背中から腕を回して抱き着いている

「いや、だれですかああ！？」

私の悲痛な叫びを聞いたチョッパーさんが甲板に出てきてくれた

見知らぬ誰かを目にとめると戦闘態勢に入る

チ「みんな！Aが！！早く来てくれ！！」

その声を聴き、皆が駆けつける

サ「誰だてめぇ！！Aちゃんから離れやがれ！！！三枚におろすぞ！！！！」

カ「しょうがねえなあ、俺の名前はカオル！よろしくな～」

ナ「Aから離れなさい！」

カ「相変わらず人間ってこっえーな、そう思うだろ？A」

カオル君の腕をどかそうとしたとき

ヒ「おいよせカオル。今日はあいさつに来ただけだ」

カ「何だよヒナタ、いいとこだったのに」

私と同い年くらいの男の人がカオル君を引っぺがす

そして初めて二人をまじまじ見ることができた私は気が付いた

二人の頭に生えるツノは私のそれと同じもので

背中に生えるものは大きく硬そうな翼だった