【HQ!!】逢瀬に溺れる

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「そういえば、今日で合宿は終わりですが、今度は練習試合がありますよ」



最後の昼食の用意をしていたら、何やら備品管理をしていた武田先生が、そんなふうに話題を振ってくれた。



『練習試合、ですか』



「そうです。天夜さんからしてみれば、初めての練習試合ですね。強豪校ですが、烏野ともよく練習試合をしますし、何より近所ですので、そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ」



そう言われると緊張するのが人の性というものだろう。



私はにんじんを切る手が小刻みに震え始めたことに気が付いた。



『れ、れ、練習試合……』



「あ、天夜さんっ！ 落ち着いてください！ にんじんがみじん切りされてしまってますよ！」









一難去って、また一難。



合宿が終わり一息つけると思ったのだけど、人生そうもスローペースにはいかないらしい。




実はこの練習試合をきっかけに、蛍くんの体のことをより知ることになるんだけど、今の私はまだ何も知らない。




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