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「A、キスしてもいいか?」
『…………へ?』
耳元に、そんな言葉を吹き込まれる。
生半可な返事をする私に痺れを切らしたのか、牛島くんは、背中にまわしていた腕を解き、私の顔を見た。
「…………すまないが___」
牛島くんが、至って真剣な真顔で言う。
「我慢出来そうにない」
そう言い、牛島くんの顔が、目をつぶる寸前の私に近づいてきて、柔らかな感触が唇に降ってきた。
直ぐ離されるのかと思いきや、私を味わうみたいに、何度も何度も角度を変えて、触れてくる。
『………………っふ』
途中私の息が漏れる度に、ぴくりと反応する牛島くんは、より濃密に唇を触れさせてくる。
足の力が抜けてきて、牛島の制服に手を伸ばし、ぎゅっと強くにぎった。
最後にとばかりに、後頭部に手を回され、長いキスをした後、牛島くんは名残惜しそうに私から離れた。
『………うし、じま…く、ん……』
へにゃ、と足がもやしみたいになってしまった私を見つめる牛島くんの瞳は、まだまだ食べ足りないと、肉食動物のように訴えてきていた。
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零月(プロフ) - 赤葦の片想いとか若様の天然故の不器用さとかあー!もー!言葉にできないくらい可愛いしカッコいい…凄くドキドキしたしきゅんきゅんしました!このお話最高です! (2017年11月19日 12時) (レス) id: 86a7555269 (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - かふぇらてさん» あの牛島くんですよおお……ありがとうございます!!(*^^*) (2017年11月11日 20時) (レス) id: 09e8ea326d (このIDを非表示/違反報告)
かふぇらて - あ、あの牛島さんがぁぁぁぁ可愛いすぎます(/ω\) (2017年11月10日 14時) (レス) id: f0a3b81de7 (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - 令さん» ありがとうございます!!他の作品も!!ありがたいです(*^^*)拙い文章ですが、きゅんきゅんして頂けたなんて、嬉しい限りです(^^)/ (2017年11月9日 17時) (レス) id: 09e8ea326d (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - ひまタイさん» 終わってしまったたなんて言ってもらえて嬉しいです!!ありがとうございます!また、お尋ねください(*^^*)続編も考えているので、よければそちらも!! (2017年11月9日 17時) (レス) id: 09e8ea326d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きりんりん | 作成日時:2017年10月29日 19時