50皿目 ページ8
*
倒れた日から何日かは、仕事を休んで、のんびりした数日間かを過ごした。
部活にも行かないほうが良いと心配されたので、行かなかった。
放課後、図書室に寄って、のんびりと本を読んで過ごす時間は凄く新鮮だった。
お客さんとして、学生寮の食堂でご飯を食べるのも。
『＿＿おはよう、白布くん』
その日の朝、私は覚悟を決めて挨拶をした。
この数日間、何もなかったかのように接してくる白布くんに、同じような態度でしか返せなかった私だけど、今日は違う。
私は、自分の気持ちを、はっきりと口に出さなくてはならない。
いや実は、口に出せること自体がすごく幸せなことなんだけどね。
『……この前のやつに返事、したい』
白布くんは、ちょっと驚いた顔をしていたけど、黙ってうなずいた。
人気の無い階段裏に行き、私は白布くんの目を真っ直ぐに見つめた。
いつでもそうだ。白布くんは、真っ直ぐな目で私を見返してくれる。
高めの背にユニークな前髪、曲げない意思を持った瞳。そして、信頼感のある声。
結局のところ、私は白布くんのことが好きなんだ。でもそれは、恋愛どうこうとは違うみたい。
『私は正直、よく恋愛がどうこうは分からない。けど、私なりにどうも、恋をしている事に気がついたんだ』
白布くんは黙って聞いている。
何もかもを見透かす目で、私を見ている。
『だから、白布くんとは付き合えない。……ごめんなさい、でも＿＿』
「＿＿牛島さんだろ？ 好きな人って」
ぎょっとして目を見開くと、白布くんは私が鼻歌を歌っているとバカにしてくるあの目で私を見てきた。
『な、ななな、なんで……』
「いや、気付いてないの当事者とよっぽどのバカくらいだと思うけど」
私は更にぎょっとした。
もう驚きすぎて声も出ない。
「……こっちは、それに気付いてて好きになったんだから」
白布くんが、私に手を伸ばしてきた。
するっと頬をなぞって、耳元にはみ出している髪の毛を弄ぶ。
「＿＿よく聞いてて、一回しか言わないから」
髪の毛を耳にかけた。
私は終始、白布くんから目が離せない。
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きりんりん(プロフ) - 道化師さん» ありがとうございます！！言葉選び……そこまでしっかり読んでくださってるのですか！！嬉しいです！！ありがとうございます！！( ；∀；) (2018年5月27日 14時) (
レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - ねこ。さん» ただいま帰りました！ありがとうございます！！とても嬉しいです……これからも頑張ります……！！(TдT) (2018年5月27日 14時) (レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - 雪音さん» 無事帰ってこれました！ありがとうございます！これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年5月27日 14時) (レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - 彩夏さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！(*´∀｀) (2018年5月27日 14時) (レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ。 - お帰りなさい！！私はこの作品と作者様が大好きです！！自信を持ってこれからも頑張って下さい！！ (2018年5月27日 12時) (レス) id: 8444393bfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりんりん | 作成日時：2018年4月4日 23時
