49皿目 ページ7
*
「重たくなどない。むしろ軽い」
『ゔぅ……お世辞ありがとうございます……』
「俺はお世辞は言わない」
＿＿スパッ、としていて照れる。
すっごく照れる。
そーっと視線を上げると、牛島さんの凛々しい真っ直ぐな視線と重なる。そうして、さっき天童さんに言われた言葉を思い出して、また顔が赤くなる。
「…………いやぁ、春だねぇ。……じゃあ、お邪魔もんは消えるとするよー」
天童さんが糸みたいに、まるで何も見たくないみたいに目をものすごく細めて、曖昧に笑った。
「いや、天童。もう春は終わってもうすぐ夏だが」
「にぶっ！ 若利くん、真面目！」
おちゃらけて言う天童さんは軽い足取りで保健室のドアに近づいた。
私は慌ててその背中に声をかける。
『天童さん！』
「……ん？ どうしたの、駒米ちゃん？」
振り向いた天童さんが、天童さんらしくなくて、ちょっと不思議だった。
『あの、色々とありがとうございました。……天童さんも、何か相談事があったら、料理つくるくらいしか能が無いですが、いつでも聞きます』
天童さんが驚いたように目を見開いた。
そして、珍しく屈託の無い、純粋な笑顔を見せた。
「＿＿ありがとね、駒米ちゃん」
それだけ言って、後ろ髪引かれることなく天童さんは去っていった。
ふっ、と肩から力を抜くと、牛島さんがずっと私を見続けていた事に気がついた。
私と視線が触れ合うと、牛島らしからぬ饒舌な舌で話し出す。
「駒米は料理くらいしか能が無いわけでは無いと思う。仕事は早いし、謙虚な姿勢も＿＿」
『＿＿ちょ、ちょっと待った！！ あの、う、嬉しすぎて傲慢になっちゃうので、それくらいにしてください……』
私が手のひらを向けて数回振ると、牛島さんはちょっとびっくりした顔をして、後にふわっと笑った。
「……傲慢な駒米も見てみたいものだがな」
『…………っ！！』
う、牛島さんの柔らかな笑顔！！
の破壊力の凄まじさ！！
身体を震えさせながら悶ていたら、牛島さんが寒いのか？と聞いてきた。
ううん、むしろ熱いです。
色々と、耐えきれそうにないくらいに熱いんです。
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きりんりん(プロフ) - 道化師さん» ありがとうございます！！言葉選び……そこまでしっかり読んでくださってるのですか！！嬉しいです！！ありがとうございます！！( ；∀；) (2018年5月27日 14時) (
レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - ねこ。さん» ただいま帰りました！ありがとうございます！！とても嬉しいです……これからも頑張ります……！！(TдT) (2018年5月27日 14時) (レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - 雪音さん» 無事帰ってこれました！ありがとうございます！これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年5月27日 14時) (レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - 彩夏さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！(*´∀｀) (2018年5月27日 14時) (レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ。 - お帰りなさい！！私はこの作品と作者様が大好きです！！自信を持ってこれからも頑張って下さい！！ (2018年5月27日 12時) (レス) id: 8444393bfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりんりん | 作成日時：2018年4月4日 23時
