61皿目 ページ19
*
「駒米ちゃん、俺がいなくて寂しかったー？」
『ふふふっ……寂しかったです』
「えっ？！」
天童さんはつるりと箱を落とした。
私がキョトンとして見返すと、天童さんはちょっとビックリした顔をしながら、笑った。
そして落とした箱を拾って、私に手渡す。
「はい、これお土産、あげる」
見ると、それはお煎餅らしかった。
「なんか持ってけって言われて貰ったから、あげる」
私は何度か繰り返し、本当に私が貰っていいか訪ねたら、何度目かにしつこいよーと言われてしまったので、ありがたく受け取る事にした。
『ありがとうございます！』
「せんぱーい！ 聞いてください、俺スイカ割りしたんですけど、一番目で割っちゃって、一緒に遊んでた子たちに泣かれちゃったんですよ！」
工くんが目をきらめかせて私に話してくれた。
そのあと子供達にアイスをせがまれた話をしゅんとしながら話していた。
寮に帰ってきても、やっぱり工くんは可愛かった。
「……駒米、もしかして食堂大掃除した？」
白布くんが床を見ながら言った。
私が笑顔で誇らしげに頷くと、白布くんはニヤッとした。
「3日間、特にすること無くて暇だった？」
『ご名答！ 暇すぎて、ずっと床とかお鍋とか磨いてた』
私が一瞬目尻を拭い、笑顔で応えると、白布くんは少しだけ寂しそうに眉を寄せて、後にいつもの無愛想な顔に戻った。
「じゃあ宿題進んだ？」
『それはもともと終わってた』
「は、俺より早いとか納得いかないけど」
『えぇ……逆にその自信はどこから湧いて出てくるの？』
私が一歩後ずさって言うと、白布くんにおでこを叩かれた。
痛い、解せない。
「……駒米」
私はバッと振り返った。
髪の毛が遅れてついていき、最近使ってるシャンプーの匂いがほんの少しだけした。
あなたが居ないのが、一番寂しかったんです。とはさすがに言えず、私は名前を呼ぶ声にその気持ちを込めた。
『牛島さん……！！』
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きりんりん(プロフ) - 道化師さん» ありがとうございます！！言葉選び……そこまでしっかり読んでくださってるのですか！！嬉しいです！！ありがとうございます！！( ；∀；) (2018年5月27日 14時) (
レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - ねこ。さん» ただいま帰りました！ありがとうございます！！とても嬉しいです……これからも頑張ります……！！(TдT) (2018年5月27日 14時) (レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - 雪音さん» 無事帰ってこれました！ありがとうございます！これからもよろしくお願いします(*^^*) (2018年5月27日 14時) (レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
きりんりん(プロフ) - 彩夏さん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！(*´∀｀) (2018年5月27日 14時) (レス) id: ab681eea32 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ。 - お帰りなさい！！私はこの作品と作者様が大好きです！！自信を持ってこれからも頑張って下さい！！ (2018年5月27日 12時) (レス) id: 8444393bfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりんりん | 作成日時：2018年4月4日 23時
