私が牛乳を飲む理由【北信介】

5パック ページ6

今日は宮兄弟もアランくんも、



そして北くんも見らんかった。



周りの女の子達によると


[インターハイ予選]



が始まったらしい。




その為皆公欠で試合に行っているそうだ。



北くんのいない隣の席を見つめる。


最近はアランくんと北くんと3人でいる事が多かったからなんや寂しいな。



友1「なんや、A北くんおらんから寂しいん？笑」



友2「最近北くんとよう一緒におったもんなあ」




『うっ、うるさいわ！』



友1「なあ、なんであんた北くん好きになったん？あんた宮侑と宮治とも仲ええし普通やったらあの二人のどっちかにいかんか？」


友2「あ、うちもそれ気になっとった」




『え？…そうやなあ、』




…あれは1年生の入学したてのとき。


出席番号からの席替えでワクワクしてたら

隣はあの全然笑わない北くんになった。



授業のペアワークとかはすごく真面目にしてくれるけど、私は賑やかなのが好きやから


あんまり笑わん北くんは少し苦手やった。



でもある授業中、私が眠気を覚ますために
ノートの端に落書きをしとった。



そしたらそれが北くんの席から見えたらしく、


北「なん描きよるん？」



『え？見ての通り猫やけど…』




北「…ねこ？…ふっ…あはは笑



どう見てもこれカバやん笑」




『え！？ね、猫やろ！』



ていうか、初めて笑った。




その顔が忘れられへんくて、もっと仲良うなりたくなって、気づいたら好きになっとった。


今思えば一目惚れやったと思う。







『だから2人が理想の身長差とかいうから…


北くんに似合う人になりたくて必死に身長伸ばしとるんや！！』



友1「逆にそこで身長伸ばそうってのがAらしいわ」


友2「なかなかおらんと思うわ…」



『え？そうなの？』





でも私は今日もノルマである牛乳を飲み干す。

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