私が牛乳を飲む理由【北信介】

20パック ページ21

2人に解説してもらいながら試合を見ていった。




体育でしかしたことないバレーをこんなに

真剣に見るのは初めてだった。




『あ、北くん出てきた』



古「キャプテンか。」


佐「クラスメイトだろ。応援すれば。」



『うん…！北くん頑張れー！！！』



多分北くんには声は届いてないやろうけど


精一杯応援する。




途中から出てきた北くんは、



ミスせず、周りの士気を上げて。




"キャプテン"の仕事をしたという感じだった。



『性格がプレーに出とる感じや。』



佐「…」


佐久早くんは驚いた顔でこっちを見てくる。



『え、なに？』



佐「あんまりバレー見たことないわりには分かってんだなって」



『いや、なんとなく、だよ？』




北くんのことは3年間めっちゃ見てきた。



バレー以外の面を。




やからなんか分かんねん。

"ちゃんと"する北くん、見てきたから。









ﾋﾟｯ






無機質に笛の音が鳴る。



試合終了の合図だ。







稲荷崎高等学校

2回戦敗退＿＿＿＿

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