お世話係、聞いてみる。 ページ20
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
…ここでの仕事の中身、
リョウにも言ったんですか？
疑問に思っていた事をチーフにぶつけてみる。
だって、そうでしょ？
今まで私以外のお世話係を作らずに彼らだけで踏ん張ってきたんだ。
それを、彼らの了承も無しに決めてしまうのは、流石にいかがなものか…。
『あぁ、それはまだだよ』
「って事は、
ここでの仕事をさせるかどうか
それを決めるのは
俺らに任せる…ってことでＯＫ？」
腕を組んだ姿勢で寝室のドアすぐ横の壁に凭れながら、不機嫌さ全開の表情でチーフに質問を投げたのは翔くんだった。
『お前らならそう言うと思ってね…
まぁ、店の仕事も
マスターが面接してからだけどね』
ほぼ決まりだろうけど、とチーフは軽く笑い、私とリョウに視線を向けて。
意味深な微笑みを見せた。
…リョウ、
今日は帰りなさい…
仕事の事とかいろんな話は
明日ゆっくりしよう、ね？
連絡もちゃんとするし
もう逃げないからさ…
リ「だって、姉ちゃん…
前だってそう言って…
あの時だってそうだった…」
…リョウ。
また明日、話そう？
私は元気だから、ね？
今日は急過ぎるし、
アナタが帰ってこないと
あの人も心配するでしょ？
背中に隠れていたリョウに向き合って、頭を撫でながら右手を握る。
不安そうな瞳を私に向けると、下唇を少し噛んで「うん」と頷く。
…チーフ、今夜は帰って下さい。
リョウをお願いしても良いですか？
チーフは微笑んで『行くぞ』とリョウを連れ、部屋を後にした。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
玄関がバタンと重い音を立てる。
沈黙が部屋を支配して、私は息苦しさを感じていた。
「A」
私に最初に声をかけたのは翔くんだった。
「話せる範囲で構わないから」
振り向くと、リビングには優しい表情をした翔くんと雅紀くんがいて。
目の前にいた潤くんは、私の頭をポン、と優しく撫でて。
ほら…と背中に手を添えて、彼らの方に導いてくれた。
まだ話すのは先の方かと思ってたのにな…。
何から話そう…。
そんな事ばかりが私の頭を巡っていた…。
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黒衣(プロフ) - dswkmaiさん» コメントありがとうございます！わぁぁ！嬉しいです( 〃▽〃) 「今までにない感じ」←コレ最強に嬉しいです！楽しんで頂けるように頑張ります！( 〃▽〃) (2016年6月16日 23時) (
レス) id: 3e7f7417c4 (このIDを非表示/違反報告)
dswkmai(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく見させて頂いております！ドキドキ感とワクワク感が今までにない感じでとっても面白いです！これからも楽しみにしております!!!! (2016年6月16日 22時) (レス) id: 4b4ca81c6c (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - カリンさん» わぁぁ！ありがとうございます！！コメント嬉しいです！( 〃▽〃)楽しんで頂けたなら嬉しさ倍増♪頑張ります！ (2016年6月13日 7時) (レス) id: 3e7f7417c4 (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - はじめまして！一気に読ませていただきました！とっても面白い！！そして、みなさま可愛すぎ！更新、楽しみにしてます！ (2016年6月13日 0時) (レス) id: 2f19a53cbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒衣
| 作成日時：2016年5月21日 1時
