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コンコン
病室の扉をノックすれば、いつも通り元気の良さそうな声が聞こえてきて。
カラカラと扉を開ければ、上体を起こしてこちらに視線を向けた婆ちゃんがにっこり笑った。
「あらまぁ、珍しいわね」
「……悪かったって」
「本当よ……私の事を本当に大事だと思ってるのかしら？お前の事を幸せにしてくれた試しもない仕事なんかに打ち込んじゃって」
「だから悪かったって……」
潤が持たせてくれた土産を婆ちゃんの横にポスンと置いて、口を尖らせて頬まで膨らませてる婆ちゃんから視線を逸らしながら、ベッド横に置かれていた椅子に腰掛けた。
「いいのよ、嫌味だから」
「婆ちゃん……」
「ちょっとの時間でも顔を見せてくれれば、それだけで私は元気になれるのにねぇ……本当に気の利かない孫ですこと」
「ごめんって」
「ふふっ、冗談よ」
後頭部を掻きながら所在なく室内に視線を巡らせれば……ベッドサイドのテーブルの上に、見慣れた物を見つけて。
きっと俺はその瞬間から暫く固まっていたに違いない。
「……あぁ、それ？」
「な、んで」
「Aちゃんから貰ったのよ」
「A、ちゃん？」
「仕事で忙しいというのも、Aちゃんと潤から聞いてますけどね……上に立つ者なら、もう少し気持ちに余裕を持たないと」
「え、え、ちょっと待って」
なんでコレがココに……ってか婆ちゃん、なんでAさんをAちゃんとか呼んでんの？
「気の利かない誰かさんの代わりに顔を出してくれてるのよ、知らなかったの？」
「……聞いて、ない」
俺の視線の先には、小さいペンギン。
その手前に置かれてる婆ちゃんの携帯には、アニメキャラのご当地ストラップ……。
「ふふっ、お前とお揃いですって」
「えっ、あぁ……うん」
「楽しかったんですって、デート」
「デッ……」
「退院したら一緒に行きましょうねって、ふふっ……Aちゃん、いい子よね」
「うん、まぁ……」
楽しそうにAさんとの話をしてくれてる婆ちゃんの話を半分聞きながら、俺の頭の中には「どうして」の単語ばかりがぐるぐると回る。
確かに、ちょっと忙しくて婆ちゃんの病室を訪れる頻度が下がっていたのは認めるけれど……何故、Aさんがココを訪れる必要がある？
頼んでもいないし、ボロが出たらどうするつもりだったんだ……？
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黒衣(プロフ) - 結城さん» 楽しんで頂けているようで嬉しいです！ちょいちょいすれ違うのがこのふたりの醍醐味と申しますか(笑) 早く気付いてくれると私も楽なんですけどね(笑) (2018年5月12日 18時) (
レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 2人のすれ違いの関係にニヤニヤしてます！早く惹かれ合ってることに気付かないかな〜(〃ω〃) (2018年5月11日 7時) (レス) id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - あいさん» レス遅くなりました…(汗) 智くんも背後霊ですからね…ふふふ。翔さんの想定外、フリーズしたりアワアワしたりムスッとしたりしてるのを想像するとそれだけで…えへへ(*'ω'*) ニノちゃんのこのキャラも好きなので、楽しんで頂けて嬉しい〜！ (2018年5月3日 17時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 大野さんと主人公ちゃん、何かあったの？翔さんの想定外についていけてない姿を想像するだけでウフフフフッ(*´∇｀*)そして、ニノちゃん可愛いよ〜知ってるよ〜今悪魔してるけど(笑) (2018年4月23日 12時) (レス) id: cdabb1149e (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» ワタワタしてる翔さん、想像するとめたくそ可愛いですよね…私ニマニマしながらカタカタしましたもん(笑) めぐぽんさんに続き楽しんでもらえるように頑張らねば！( ｰ`дｰ´)ｷﾘｯ (2018年4月17日 3時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
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