◇145 ページ47
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「……………ん」
気が付くと、眠ってしまっていた(のか、意識飛ばしてしまったのかは定かではないが)、街の灯りだけが外を照らしていた世界は、明るい光に包まれていて。
カーテンから差し込んでた光の角度がかなり変わっていた事が、お昼も近い位の時間だって事を教えられて。
Ｎ「……………ん」
もぞもぞと動いた私を腕の中で包むようにしていた二宮が、少し眉間に皺を寄せた。
起こしちゃマズいと思って、そのまま静かにしていれば、眉間の皺はゆるりと無くなって。
くぅ…くぅ…と小さい寝息が聞こえる。
もしゃもしゃになってる後ろ髪、尖らせてるみたいになってる上唇と赤くふわふわしてる下唇の間には、少し隙間が開いていて。
それはきっと、枕のせいで頬がぐにゃりと押し上げられてるから自動的に開いちゃってる訳で…。
「寝顔は可愛いのに…」
夜はあんな…あんなとか…知らないし、聞いてないし、予想なんて出来る筈も無くって…。
「なんか、ずるい…」
私のひとり言なんて聞こえてない二宮は、相変わらずくぅくぅ寝息を立てていて、こんな時でもないと呼べない…。
「……か、ずなり」
名前を声に出しただけで、昨日の夜の事が簡単に思い出されて。
余りの恥ずかしさに、目の前にあった二宮の胸の中に顔を埋めたら。
Ｎ「……んふふっ」
頭の上から小さい笑いが聞こえて来て、ビクッと体を硬くしたら。
背中に回ってた腕に力が入って、ぎゅうぎゅうに抱きしめられて目の前が二宮の肌で埋まる。
Ｎ「起きてる時にちゃんと呼んでよぉ…んふふっ、かぁわいいなぁ、A」
ちょっと舌っ足らずな言い方に、不覚にも胸がドキンと鳴って。
もぞもぞ体を動かした二宮が、こつんと私をおでこを合わせてきて、ふっ…と鼻で笑う。
Ｎ「おはよ」
「……おはよ」
Ｎ「……ね、もっかい呼んでよ」
「……なんでよ」
Ｎ「さっきは言えたじゃない…ならもっかい言えるでしょ？ほれほれ…」
「……あの、二宮さん」
Ｎ「そうじゃあなくって〜」
「……ナニか当たってるんですが」
Ｎ「ん？…あぁ、二宮さんの二宮くん、もっかいAを味わいたいんだってさ」
視界に入ってる二宮の口角が、ニヤリと上がって。
「もっかい」って言った二宮は。
「もっかい」どころじゃなかった…。
◇146 (2017/03/28)→←◇144 (2017/03/27)
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やっち(プロフ) - お互い好きだったんですか！？凄く甘々になって羨ましい〜 (2022年3月29日 22時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 随分前に読んでから好きで、最近ふと読みたくなってまた来ました。大好きです。 (2020年5月3日 10時) (レス) id: 2cd5a2ef25 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ebi信号さん» コメントありがとうです^^ 電車で読まれてのですね(笑) 私もこの翔さんには可愛がられたいのでお気持ちお察しです(笑) 楽しんで頂けたようなので本当に嬉しいです。他作品へのコメもありがとうございます！^^ (2019年10月12日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - はい、ダメー。電車で読んじゃダメなヤツー！じわる涙我慢してたのに『くそ可愛がって貰え』って言葉で本気でウッって声が出ちゃったよ。隣にいた大学生の不審な目！もぉーやだ。お家帰って、もっかい読みなおしますー。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 15817c11d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 夏鈴さん» 楽しんで頂けたようで嬉しいです♪ …って１日で！？それは有難いやら恥ずかしいやら…(笑) 私の想像＆妄想の世界を楽しんで頂けてホッとしています。そしてある程度のエロも欲しいよねと握手を交わせそうです(笑) (2018年8月22日 3時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
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