◇120 ページ22
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
山田は、にっこり笑って言葉を続ける。
山「そもそも『キスした』としか言わないという事は、お付き合いをされている…とは判断出来ないという事です。ソコは確定で宜しいかと」
「……はぁ」
山「つまり彼女は『キスしたのに付き合ってない』という自分の立場を自分で話しているようなモノで、その程度の扱いをされているのか、もしくは自分から無理やりキスした…と仮定出来ます」
「……なるほど」
山「二宮さんの性格を考えれば、どちらの可能性も考えられるところが残念ではありますが、もし前者と仮定するのならば」
「お前、何気に酷いね…」
山「その程度の扱いをされている女性が本人居る居ないに関わらず、プライベートな話を自慢げに話していた…となれば、どうなるかは明白でしょう？そういうトコ、二宮さん冷たいし」
「コレ言われてるのが私なら泣いちゃうわ…お前先輩に対して遠慮が無いね…」
心外な！と驚いた顔をした山田が私を見ているけれど、正直な感想だ。
こんな事を言うようなヤツだったっけ？…なんて考えている私を余所に話を続ける山田を、黒木さんは黙って睨み続けている。
山「もし後者なのだとしたら、それをまるで二宮さんからした…という話のように語っているのを知ったとしたら…おぉ怖い」
「……確かに怖いね」
山「ちょっとの間でも二宮さんの近くに居て、あの人の事をちゃんと見ようと思っていれば、そんな事は怖くて出来ませんよ」
「……私もムリだわ」
山「ですから黒木さんは、二宮さんの外見ばかりを見ていて、中身には目が向いてないと言っても良いのではないか？というのが僕の結論です」
違いますか？と黒木さんに微笑みかける山田は、天然なのか腹黒いのか…。
尚も睨みつけてる黒木さんにカツカツと近寄って、俯き加減な顔を下から覗き込むように首を傾げると。
山「黒木さん美人なのに勿体ない」
黒「……っ！？」
「……へ」
山「ただでさえこんな美人なんだから、素直な気持ちで真っ直ぐにぶつかれば良いのに」
黒「なっ……！？」
「……うわぁ」
山「僕だったら、こんな綺麗な人に真っ直ぐぶつかって来られたら嬉しくなっちゃいますもん」
みるみる顔を赤くした黒木さんは、口をぱくぱくさせていて。
ね？と私に振り返った山田は、ニヤリと口角を上げていて。
コイツ、食えねえな…。
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やっち(プロフ) - お互い好きだったんですか！？凄く甘々になって羨ましい〜 (2022年3月29日 22時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 随分前に読んでから好きで、最近ふと読みたくなってまた来ました。大好きです。 (2020年5月3日 10時) (レス) id: 2cd5a2ef25 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ebi信号さん» コメントありがとうです^^ 電車で読まれてのですね(笑) 私もこの翔さんには可愛がられたいのでお気持ちお察しです(笑) 楽しんで頂けたようなので本当に嬉しいです。他作品へのコメもありがとうございます！^^ (2019年10月12日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - はい、ダメー。電車で読んじゃダメなヤツー！じわる涙我慢してたのに『くそ可愛がって貰え』って言葉で本気でウッって声が出ちゃったよ。隣にいた大学生の不審な目！もぉーやだ。お家帰って、もっかい読みなおしますー。 (2019年9月7日 20時) (レス) id: 15817c11d2 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 夏鈴さん» 楽しんで頂けたようで嬉しいです♪ …って１日で！？それは有難いやら恥ずかしいやら…(笑) 私の想像＆妄想の世界を楽しんで頂けてホッとしています。そしてある程度のエロも欲しいよねと握手を交わせそうです(笑) (2018年8月22日 3時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
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