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テーブルの上に置かれていたティッシュ箱から何枚かを豪快に引き抜くと、ほれ…と差し出されて。
短い生涯だった…なんて思うと涙も止まらなくて、うぅ…と声が漏れる。
そんな私にサトシは、口元をムズムズさせて今にも吹き出しそうな顔をしていた。
Ｏ「そんな悪いコトしねえよ…そんなことしたら、しょーくんに叱られっし」
「……ずびっ……櫻井さん？」
Ｏ「おぉ、もう会った？おれらのボスみてーなモンなんだ、しょーくんは」
「……ひくっ……ボス」
Ｏ「そうそう、シュッとしてしれっとしてっけど、怒ったらちょー怖えの」
「……うぅ……怖い」
怒ると怖いと聞いて、尚更恐怖と一緒に涙が込み上げてきて。
自分がどうなるのか、どうされるのかが、不安で仕方なくなってくる。
Ｏ「そんな泣くなよぉ…」
「うぅ…ずびばぜ……」
Ｏ「まちゅずん達もしばらく戻ってこねーだろうし…Aちゃんのこと、おせーてよ」
ティッシュを何枚も追加されて、既に白い塊と化している紙から顔を上げると。
ふにゃふにゃと優しい顔をして笑っていて、その雰囲気から自分の警戒心が薄れているのが分かった。
私の気持ちを和らげようとしてくれているのか。
サトシに促されるまま、彼に聞かれるまま私は自分の事を話してしまっていて。
この業界に入った理由や自分の夢、どうしてこの仕事を続けてるのか…なんて事を話したら。
何かを考えているように唇を尖らせていたサトシが、閃いた！みたいにパッと表情を変えて。
えへ…みたいに笑った。
Ｏ「そしたら、お願いしに行こっか」
そう言ったサトシは。
私の手を握って、立ち上がって。
「閉じ込めとけ！」と二宮さんに言われたのに、簡単に部屋の扉をカチャリと開いた。
Ｏ「Aちゃんさ、この業界で仕事続けたいと思う？」
部屋を出る一歩手前、くるりと振り向いたサトシが、真っ直ぐに私を見て聞いた。
こくりと頷く私に、満足そうな笑顔を見せると。
私の手を引いて階段を下りていく。
Ｏ「じゃあ、Aちゃんにもおれのお願い聞いてもらっちゃおうかな〜？」
頭のてっぺんの髪をフワフワと揺らしながら、鼻歌でも歌いそうな雰囲気で階段を下りる彼に。
何の事か分からないまま、私はついて行った。
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やっち(プロフ) - 続きが読みたいです (2022年3月30日 6時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 卯奈さん» ありがとうございます！…って、わ〜(汗) そうですよねぇ…現状いつになるやらですが頑張りますね！ (2018年4月9日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
卯奈(プロフ) - とっても面白いです！でも次章がなくて一瞬がっかりしちゃいました。更新待ってますねー (2018年4月6日 18時) (レス) id: 2ee62e6d6e (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - のあさん» ありがとうございます！…とはいえ続きの更新がされてなくてガッカリされましたよね(汗) 現在更新中のお話が落ち着き次第カタカタしようと思っておりますゆえ、お待ち頂けるとありがたいです┏〇)) (2018年1月27日 2時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ドキドキしてとても楽しかったです！次の更新も楽しみにしてます！！！ (2018年1月26日 14時) (レス) id: aa634c2ad5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒衣
| 作成日時：2017年3月1日 0時
