◇36 ページ36
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
Ｍ「翔さんと一番付き合い長いのは、俺らん中じゃまーなんだけど…あの２人の空気感って独特っつうか…」
「……そうなんですね」
Ｍ「ホントね、ご覧の通りなワケ」
「……彼氏と彼女ですね」
翔さんは未だ志乃の髪を指でくるくるしていて、かなり糖度高めな視線で見つめていて。
そんな翔さんからの視線に満足そうな微笑みを見せて、ふわふわしている志乃姿のおーちゃん。
Ｍ「翔さんが唯一頭が上がらないのがあの人だからね…まぁ、見てりゃ分かると思うけど」
腕を組みながら２人を見ている松本さんの視線も、そりゃあ柔らかいモノで。
あの２人の事が大切なんだなぁ…っていうのが伝わってくる。
Ｍ「あの人達が苦しむ姿は、もう見たくねえんだ…言ってる意味、分かるよね？」
「……はい」
Ｍ「やっと…やっとなんだよね…あの人達が自然に笑えるようになったの」
「……………」
Ｍ「あの人達がこのままで居られなくなるようなら…俺は容赦しないから覚えておいて」
「……はい」
Ｍ「それは俺だけじゃないから…残りの２人も同じだってのも忘れんなよ」
志乃姿のおーちゃんと、その隣で微笑んでる翔さんに向けてた視線を松本さんに戻せば。
私に向けれられていたのは、鋭くて冷たい視線で。
松本さんが本気だ…っていう事がそれだけで伝わってきた。
Ｍ「……まぁ、そんな事は俺がさせねえけど。お前もそんな器用なヤツには見えねえけどな」
「……ソレ褒めてませんよね」
Ｍ「ある意味、褒めてる」
ウケケ…と楽しそうに笑った顔は、やっぱりどこか幼さを残していて。
私が紙面で見ていたＪＵＮとは全然違った表情だったから。
彼は本来こういう人なんだな…さっきまでは大人っぽい気難しそうな雰囲気を纏ってたのに。
Ｍ「……で、書いたの？契約書」
「……書きましたよ」
Ｍ「ふぅん…じゃあ遠慮なくお前をこき使ってやれるってワケね」
「……遠慮なく、って」
Ｍ「だってそうだろ？お前は俺らの部下、しかも新入り、それなら覚える仕事は山ほどあるしね」
フフン…と私を見ながら口元を上げて、目を細めながらニヤリと微笑む仕草は。
そりゃあ美しいモノで。
Ｏ「まつずん、口説いちゃだめだぞ」
Ｓ「アレは口説いてるって言わないよ」
ぷぅ…と頬を膨らませる志乃がいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1572人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やっち(プロフ) - 続きが読みたいです (2022年3月30日 6時) (
レス) @page50 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - 卯奈さん» ありがとうございます！…って、わ〜(汗) そうですよねぇ…現状いつになるやらですが頑張りますね！ (2018年4月9日 0時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
卯奈(プロフ) - とっても面白いです！でも次章がなくて一瞬がっかりしちゃいました。更新待ってますねー (2018年4月6日 18時) (レス) id: 2ee62e6d6e (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - のあさん» ありがとうございます！…とはいえ続きの更新がされてなくてガッカリされましたよね(汗) 現在更新中のお話が落ち着き次第カタカタしようと思っておりますゆえ、お待ち頂けるとありがたいです┏〇)) (2018年1月27日 2時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - ドキドキしてとても楽しかったです！次の更新も楽しみにしてます！！！ (2018年1月26日 14時) (レス) id: aa634c2ad5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒衣
| 作成日時：2017年3月1日 0時
