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彼女を離して下さい！と後輩が私の肩を掴んだ瞬間。
相手が吹き飛んだんじゃないか…って勢いで手を振り払われて。
自分の背中に回っている櫻井さんの腕に力が籠ったのが伝わってきて。
あの強い瞳は、真っ直ぐに後輩を睨みつけていて、雰囲気から相手が怯んでるのが分かった。
Ｓ「コイツは俺のだって言ってんだろ、言葉も分かんねえのか」
ふわ…と。
おでこに柔らかいモノが触れて。
視線を上げれば、私に触れている柔らかいソレは、櫻井さんの唇だった。
Ｓ「コイツに触れて良いのは俺だけだ」
顔も耳も、熱い。
何なら全身、熱い。
体温何度か上がったんじゃないか…と、体から湯気でも出てるんじゃないか…と思う位に、熱い。
Ｓ「勝手に触るな、殺すよ？」
この人なら本気でやりかねないと感じたのは私だけじゃなかったみたいで。
その強い瞳と低い声に、文句を言っていた後輩も言葉を発しなくなった。
私のおでこに触れていた櫻井さんの唇が離れて、どこか心許なくて。
櫻井さんに視線を上げれば、目に見えちゃんじゃないか…って位の怒りのオーラを纏っていて。
Ｓ「ニンゲンに産まれて来た事を死ぬまで…いや、死んでも後悔させてやろうか…」
櫻井さんの瞳が紅を帯び始めて、まずい…と思って彼の胸元をギュっと掴む。
ハッとした櫻井さんは、すぅ…と長めに息を吸って、ギュっと強く瞳を瞑る。
「ごめん！そういう事だから…悪いんだけどキミの気持ちには応えられないから」
強く櫻井さんの胸元を掴んだままの手に、ふわりと温かいモノが触れて。
それが彼の手だと思うだけで、ドキドキする心臓を何とかしたい。
「私、この人のモノだから」
私の手が、ギュっと握られる。
腰に回された腕に、また力が籠る。
たったそれだけの事で。
心臓が煩い位に音を鳴らす。
今、顔を見られたら。
この人が好き…って顔をしてるから。
見られたくなくて、櫻井さんの胸元に顔を埋めれば、遠ざかっていく靴音が聞こえた。
Ｓ「………来い」
ふ…と体が離れて、櫻井さんの顔を見る間もなく手を握られて歩き出す。
不機嫌丸出しの歩くペースは、私にとっては歩いてるなんてものじゃなくて。
小走りになってる私を余所に、彼は私の手を引く。
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黒衣(プロフ) - すいれんさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けたようで嬉しいです♪ 不定期更新ゆえ、お待たせしておりますが…(汗) 翔さんと歩美さんを気に入って頂けて嬉しい＆私もあのふたり好きなんです♪ また楽しんで頂けるように頑張りますね！ (2018年9月19日 2時) (
レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
すいれん(プロフ) - とても楽しく見させて頂いてます。次の松本さんの回がとても楽しみです！特にお気に入りのカップルが櫻井さんと歩美さんです。これからも頑張ってください！ (2018年9月15日 21時) (レス) id: a60a572cae (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ジュンさん» 小悪魔黒服サン、少し淋しい事を伝えてましたが…そんな事にならないと良いですよねぇ…。激甘でも振り回されても良いとは…(確かに！と思ってる)楽しんで貰えて＆私も好きな話なのでホント嬉しいです！(*'ω'*)♪ (2017年7月18日 13時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ぐちこさん» こんにちは！お待たせしてます(汗) 小悪魔さんが小悪魔してます♪彼の言葉選びは秀逸なので近付けられないのが心苦しいですが、するっと潜り込む術は私も欲しいです。そして私の所にも来て欲しいです(おい) (2017年7月18日 13時) (レス) id: 9cf8dc8670 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン(プロフ) - 小悪魔…なんか少し淋しい事言ってましたね。記憶を消されるような事がおきなきゃ良いなと思います。とにかくあの小悪魔君が決めたオンリーワンなので、激甘でもいい！色々と振り回されても大丈夫！とにかくこのお話大好きです！ (2017年7月17日 20時) (レス) id: 4c513d08fd (このIDを非表示/違反報告)
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