お世話係、てこずる。 ページ36
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
………ちょっと。
………服、着てよ。
自分の状態も気にせず、全裸で胡坐をかいたまま、テレビの前でゲームを続ける男が１人。
そして、その横に行儀よく座る黒猫。
Ｍ「服、着れば？(笑)」
Ｎ「ん？……あぁ、……メンドクセ」
Ｍ「一応、女性がいるけど(笑)」
Ｎ「アレは女性じゃなくてバカなんで」
Ｍ「俺の作ったハンバーグは？」
Ｎ「それは本気で食べます」
よっこいしょ、とそのまま立ち上がる。
本当に殴ってやりたい。
いろんな意味で。
苛立ちを込めて服を投げつけた。
Ｎ「なによ、
ありがたいと思いなさいよ
見たいと思ってる人が
この世の中に
何万人いると思ってんの？」
洗面所に逃げこむ時、
背中にそんな声が聞こえた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
お風呂から戻ると、
ニノはハンバーグを完食していて。
食器は下げられ、ソファにごろり。
しかし、松本猫の姿が無い。
ニノを見ると
「あそこだよ」と視線だけ動かす。
いた。
高めのキャットタワーの一番上。
丸くなって、こちらを見ていた。
…寝たら戻りますか？
Ｍ「いや？俺も戻らないよ」
目を細めながら言う。
普段から彫りが深いからか、それとも『黒猫』という状態だからか、いつもよりも視線が鋭く感じる。
Ｍ「それにしてもさ、
コレ、翔さん、無理じゃね？(笑)」
…無理そうなのにしたんですよ
Ｎ「プハッ！翔ちゃん、かわいそ〜」
…恥ずかしい日にピッタリかと(笑)
Ｍ「それ、多分、超かわいいよね」
Ｎ「あ、ソレ、ワタシも賛成」
タワーに近付くと、松本猫は尻尾を体に添わせて下ろしている。
…少しは寄ってきてくれます？
Ｍ「う−ん、まだ分かんないけど
多分、そうすると思うかな…」
Ｎ「あぁ、ワタシ、まだコレやるんで」
…松本さん、寝室、
一応、扉だけ開けておきます
あと、ニノ、ソファに毛布あるから
こっちも見ずにする返事を聞いて、タワーの上で目を細める黒猫を見てから私は寝室へと向かった。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
翌朝、自室を出て寝室を覗くと、ベッドの上に黒猫の姿があった。
リビングに向かうと、ソファで毛布に包まるニノがすぅすぅ寝息を立てていた。
こうしてると可愛いのに…。
そんな風に思えるような、無邪気で綺麗な寝顔だった。
taking care of animals◆purple1◆→←お世話係、餌付け。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 294人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒衣(プロフ) - ちろりさん» はじめまして！(*^_^*) コメントありがとうございます┏○))…って、え！そんなに！？ありがとうです…(泣) ですよね！もふもふゴロゴロもきゅもきゅしたいですよね！(笑) この作品を気に入って下さって嬉しい♪いつか…他作品が落ち着いたらいつか書きますゆえ…^^; (2017年2月28日 19時) (
レス) id: c16ecda80f (このIDを非表示/違反報告)
ちろり(プロフ) - 黒衣さん、はじめまして！シリーズ何回も読んでます♪かれこれ5回目くらいかと。私も、もふもふゴロゴロもきゅもきゅしてみたい！とか、妄想が膨らんで大変です。いつかで構わないので続きが読めると嬉しいです♪素敵なお話ありがとうございます♪ (2017年2月28日 17時) (レス) id: fdc3102c04 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒衣
| 作成日時：2016年2月29日 1時
