◇15 ページ15
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
Ｓ「じゃあさ、まずはお試し…的な？」
フィーリングも大事だしね…と、目の前の人はゲームでもしているかのように楽しそうに笑う。
魅力的な王子様からのお誘いを、これまた魅力的だと思ってしまう私は、余程疲れていたんだと思う。
仕事を追いかけ追いかけられて数年、アイツに惚れて男友達扱いされ続けて数年。
そんな私に微笑んだのは王子様なのか、はたまた悪魔か…。
まずは１ヵ月。
彼はふわりと微笑む。
提示されたルールもシンプルなモノ。
１つ目は、お互いに惚れない。
２つ目は、寂しくなったら連絡。
３つ目は、周りの人には秘密。
Ｓ「で、お試しの間はさ、思った事はお互いに素直に言うこと」
「……素直に」
Ｓ「同じ空間にいる以上はさ、嫌悪感みてえなモンがあったら無理だろうしね」
「……う〜ん」
Ｓ「お前が満足する位には構ってやって頭撫でてやって、晩酌も付き合うよ」
「……晩酌」
Ｓ「俺さ、呑むの好きだから、焼酎とか日本酒とか常備してる酒も色々あるけど？」
「……いろいろ」
Ｓ「別に料理しろなんて言わねえし」
晩酌好きで料理苦手な私からすると、自分史上最高にドストライクな王子様からの魅力的なお誘いを、悩みに悩んで悩みまくるワケで。
結局、１ヵ月試してみてからもう一度考えます…と引き受けてしまった。
「……ふぅ」
Ｓ「ん？…なに？どした？」
「いや…撫でられんの…気持ちいーなぁ…って思って…」
Ｓ「…そう？あんま撫でられねえの？」
「あんまりされないです…」
Ｓ「ふふっ…相手の男の器の問題じゃね？くっそつまんねえの相手にしてきたんだな」
「……うぅ……そうかも……」
想像以上に。
プライベートの櫻井さんは甘々で。
表情も含めて柔らかくって。
手や指が優しくって。
１ヵ月も待たずに私は櫻井さんに手懐けられてしまっていて。
毎日一緒にいる訳じゃないし、何よりＯＮとＯＦＦがハッキリし過ぎていて戸惑う事も多いし。
櫻井さんのギャップを感じて、むしろ会社じゃビクつく始末。
でも、長年続けてきた片思いをこじらせ過ぎて、仕事に熱中する事で解消して、どこかおかしくなってた私には。
この空間は甘すぎる誘惑だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1869人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒衣(プロフ) - megu_sさん» こんばんは(*^_^*) やっぱそうですよね、私も書いててなってますもん(笑) アレこの話、翔さんエンドでも行けるんじゃ…とか途中から思いつつですしね(←同じくヤキモチ) また読んで貰えて楽しんで貰いながらコメントも貰えるような作品目指しますね♪(*^_^*) (2017年2月26日 2時) (
レス) id: c16ecda80f (このIDを非表示/違反報告)
megu_s(プロフ) - こんばんは(*´･∀･)黒衣さん、今回は私はお話遠慮します(* >ω<)ちょっと、やきもちしかやけなくなってしまいました(汗)次のお話は読ませてもらいます！翔さんがー(*T^T)←お話の中までやきもちやくアホです(笑) (2017年2月26日 1時) (レス) id: c659f5c21f (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - のりさん» こんばんは＆お疲れ様です┏○)) そうなんです、ご主人様は添い寝させてくれないんです、ハウスな感じなんです、ソファなんです、ガッカリです(笑) しょんぼり子犬２人も放置して眺めてたい気持ちになってます(笑) (2017年2月23日 21時) (レス) id: c16ecda80f (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - まゆみんさん» 楽しんで頂いてるみたいで嬉しいです(*^_^*) ヤキモキしちゃいますよね、私もしてますもん(笑) (2017年2月23日 21時) (レス) id: c16ecda80f (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - こんにちは。お疲れ様です。そうですか。ご主人様は添い寝させてくれないんですか。ﾊｳｽ！な感じでｿﾌｧですか。残念極まりない。そんなところも好きです。なんやかんやとしょんぼりしてる子犬な2人。ﾔｷﾓｷﾔｷﾓｷ。ﾀﾞｰｯ！と叫びそうですww (2017年2月21日 14時) (レス) id: 48b765175f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
