◇46 ページ46
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
この間、飲んだ時に始めて聞いたのだけれど。
岡田くんには、親同士が勝手に決めた許嫁が子供の頃から居て。
その子は「佳代」さんと言う、とても可愛らしい女性なんだそうだ。
岡田くんは、親が決めた許嫁だったとしても、彼女の事が好きで大切で。
彼女の未来を、親が勝手に決めてしまう事に賛成しなかったのだそうだ。
だから。
彼女を突き放す様な態度を取ったり、距離を置いたりしながら、彼女の意見を尊重しようとした結果。
彼女は岡田くんが自分のことを嫌いなんだと勘違いし、潤と付き合うようになった。
そう、教えてくれた。
私が見掛けた、潤の隣に居た女性も、潤の店に居た女性も佳代さんで。
Ｏ「おめえら…なんか同じ匂いがすんだよなぁ…」
以前、智が言っていた言葉も、あながち間違いではなくて。
違う境遇で、違う環境で、違う気持ちを抱えた私達が似たような方向を見てる…っていうのを。
言ってもいないのに感じ取っていた智には、何かおかしな能力でもあるじゃないかと思う。
岡「俺が惚れる女は、いつもアイツを見てるんだよなぁ…」
岡「だから」
岡「俺からすれば『潤』は憎たらしくて憎たらしくて堪らないけどな」
そう言いながら、珍しく怖い顔をした後、これ以上ない位の笑顔になって。
岡「まぁ…でも今は俺の嫁だけど」
可愛い嫁の気掛かりを減らす為…という理由で、私の話を聞いてくれたり、私の背中を押してくれたり。
頭が上がらない相手がもう１人増えたかと思うと、ホントどうしようもなく悔しくなるけど。
彼のお陰で。
私を抱きしめてる腕の力が強くなった事に。
頬が緩んでしまうのは。
どうか許して欲しい。
私を抱きしめる腕にそっと触れると。
『………A』
子供の頃、泣きながら私にしがみついてきた時みたいな声が聞こえて。
胸がぎゅう…ってした。
抱きしめてくれてる腕をポンポンと軽く叩くと、力が緩められて。
体の向きを後ろに変えると。
視界に入ったのは。
ちょっと泣きそうになってる潤の顔。
『A…、俺の事、好きなの？』
お伺いを立てるような瞳をして、キュッと下唇を噛んでるその姿を見ると。
何でも許してしまうのは、私が潤を甘やかしてる証拠なんだろうか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 361人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒衣(プロフ) - ジュンさん» ここにきての佳代ちゃん(笑) やっとくっついた２人だから、そりゃあ止まらないですよね(。-∀-)ﾆﾔﾘ 私も２人が焦れったい状態だったので(笑)、上手くまとまってくれて安心しましたε-(´∀｀*) こちらこそ、いつもコメントありがとうです！(*>ω<*) (2016年10月7日 18時) (
レス) id: 3e7f7417c4 (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございます(〃∀〃) 前作もお読み頂いたんですね！ありがとうございます♪やっぱり焦れったかったですよね、私もです(笑) 智くん高校生からしか出てないですもんね。謎な彼もお楽しみ頂けると嬉しいです(*´ω｀)ｴﾍﾍ (2016年10月7日 18時) (レス) id: 3e7f7417c4 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン(プロフ) - ありがとうございます！岡田氏とカヨちゃん！そして岡田氏に嫉妬する天使！やっと幸せになった2人だもん、そりゃ止まらないよね〜！ニヤニヤ。完結ありがとうございます！ホント幸せですよ！大人になってからやっと素直になったね、良かったわ〜！ (2016年10月7日 17時) (レス) id: 4c513d08fd (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - 黒衣さん、はじめまして。いつもの席でをニノちゃんから読みはじめまして、続いて潤くん。じれったかったけど伝えられてよかった！次さとぴ♪一番謎な彼のお話楽しみです！ (2016年10月7日 10時) (レス) id: 060678365c (このIDを非表示/違反報告)
黒衣(プロフ) - ジュンさん» なんだか色々ありましたね今回(笑) 雅紀くん素敵だよ、カッコイイよ！(*>ω<*)智くんの抱き枕にもなりたいよ！とか思いました(笑) これがどうなるのか、楽しみにして頂けて嬉しいです♪頑張ります！ (2016年9月30日 20時) (レス) id: 3e7f7417c4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
