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「ラウ、これ食う?」
本を読んでいると、隣に座っていた岩本君から突然に掛けられた声。
「え、岩本君食べないの?」
「今日代わりの持ってきてるし、この後カフェだし。ラウ育ち盛りだろ。もっと食え。太れ」
「ありがとう(笑)…あ、じゃぁ…これお返し!」
「へぇ…、可愛いじゃん(笑)」
岩本君の押しに負け、梅とおかかのおにぎりを頂いた。
そのお返しにイチゴミルクの飴ちゃんを渡すと、クシャっとした顔で「サンキュー」と喜んでくれた。
「先に渡辺さん達送りますんで」
「了解です」
お腹は空いてなかったけど、何か食べたくなって…(笑)
ゆっくりと進み出したロケ車の中で、岩本君に貰った梅のおにぎりを頬張った。
しょっぴーとふっかさんは既に夢の中だし、阿部ちゃんはスマホと本を行ったり来たり。
康二君は自前のカメラを弄っていて、岩本君は外をぼんやり眺めている。
「…ん?なに(笑)」
「ううん、なんでも(笑)」
余りにも至近距離で見つめていたからか、岩本君が反応する。
事務所に入った時、まさか自分が大先輩のグループに加入して…しかもデビュー出来るなんて思ってもいなかった…。
精神的に不安定になる事もあったけど、どんな時でも支えてくれたのは…やっぱりこの大好きなお兄ちゃん達だった。
「間もなく到着しますので〜」
ボーっと考えている内に、しょっぴー達の現場に到着。
「んじゃ、また後でな〜」
「らうる〜‼達者でなぁ」
「うるさいよ(笑)」
いつの時代だよって思うくらい、大袈裟な手の振り方をする康二君とは沢山喧嘩もしたけど、俺に甘えてくれる唯一のメンバー。
そんな康二君に苦笑いで突っ込むしょっぴーは、あまり顔や言葉に出してはくれないけど、いつも陰で支えてくれている。
「では、次は深澤さんとラウールさんの現場ですね」
「お願いします」
遠くなる2人の姿。
また後で沢山甘えよ〜っと。
早く…会いたいよ…。
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作者名:ふうか | 作成日時:2021年2月4日 22時