1days ラウール ページ13
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休憩中、ふっかさんがロケ車の中で寝ちゃって。
宿題も終わらせちゃったし、特にすることも無かったから、スマホを開いてグループラインにふっかさんの寝顔を送ったり。
「うわっ…阿部ちゃん達美味しそう…」
代わりに送られてきたのは美味しそうなチョコパフェと、それをとろけそうな顔で頬張る岩本君の写真。
既読が2しか付かないから、他の皆はまだ撮影してるのかな〜とか考えたり。
…それは突然やってきた。
__‼
「え、」
「ん…?」
突然、持っていたスマホからけたたましい音と警戒アラートの文字。
遠くでサイレンも鳴っている。
ふっかさんも異変に気が付いたのか、直ぐに目を覚ました。
「……っ、」
「え、なに…?」
ふっかさんが難しい言葉を並べたけど、僕にはよく分からなくて。
「ミサイルとか、なんか、色々!危ねぇ時に鳴るやつって聞いた…‼」
「ぇ、ヤバくない…⁉」
窓の外を見ると、スタッフさん達が慌ててこちらに向かって来るのが見えた。
外に出た方が良いんだろうか…。
立ち上がり車を出ようとすると、ふっかさんが物凄い力で俺を引っ張った。
と、ほぼ同時だった。
「っ、隕石だ…‼」
「隕石⁉」
立っていられない程の揺れに襲われると、ふっかさんが俺を抱き寄せロケ車の通路に身体ごと押し倒した。
ドンと背中を打った衝撃で息が詰まりそうになったが、薄ら目を開けると、ギュッと目を瞑ったふっかさんが俺の頭を守るように覆いかぶさっている。
「っ、か…さん…‼」
「ちゃんと掴まってろよ‼」
駄目だよ。
このままじゃふっかさんが怪我しちゃう。
そんなの嫌だ。
何かないかと両手をバタバタとさせると、右手に柔らかい物が触れる。
何でもいい、ふっかさんを守らなきゃ…‼
ふっかさんの頭に両腕を回した瞬間、大きな衝撃がロケ車ごと僕らを襲った。
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作者名:ふうか | 作成日時:2021年2月4日 22時