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｢…………｣
私は現在、街中で1人アイスを舐めている。数分前まで鉄朗とデート中だったにも関わらず、鉄朗が私にアイスを買ってくれた瞬間｢あ！なんか急にお腹が！アイスの冷気に当てられて！｣と言い残しトイレに走っていったのだ。あんた合宿中差し入れのアイス食べてピンピンしてたでしょうが。
トリプルの1番上に乗せられたキャラメル味のアイスをスプーンですくう。…美味しいけど、鉄朗と食べたかったのに。鉄朗が戻ってきたら一緒に香水見に行きたいな、と私は数日前の山田との会話を思い出した。
山田は高校時代からの付き合いで、何だかんだ大学も専攻も一緒でそれなりに仲のいい男友達だ。｢なんか男ウケいい香水ない？｣と聞いたところ、いくつか教えてくれた。
｢でもお前、男ウケとか気にするっけ？どうでもいいとか言いそうじゃん｣
｢どうでもいいけど｣
｢なんだよ｣
別に不特定多数の男ウケなんかどうでもいい。私はおすすめされた香水をスクショしながら返事する。
｢鉄朗のウケは気にするから｣
｢あ〜〜〜テツローくんね、はいはい。そんなんテツローくんに選んでもらえばいいじゃん｣
｢バッカ、そんなの気がありますって言ってるのと一緒じゃん！私はあっちからアタックして告白してほしいの！！！｣
｢ダル〜〜〜〜｣
うっさいな。山田は愉快そうに座っている椅子を後ろに傾けた。｢てかお前重すぎんだよ、何年片思いしてるわけ？｣
山田の声は無視して、どの香水にしようか思考に耽る。鉄朗はあんまり香水っぽい甘い匂いとか好きじゃなさそうだから自然っぽくて強く香りすぎないのがいいな…
と、｢そんな悠長にしてたら、テツローくんに他に相手出来るかもしんないじゃん｣その声に私は山田の肩をガッッッと掴んだ。
｢だったらどの香水がいいか山田も考えてよ｣
｢痛い痛い怖い怖い目が怖い、俺のこともテツローくん相手にするみたいに優しくしろよ！｣
｢何で｣
｢純粋な目やめろ｣
回想終了。鉄朗は普段の私がこんな粗暴だとは夢にも思うまい。私、きっと鉄朗が思ってるほど大人でもないし、綺麗でも優しくもない。
そう思ってもらえるように、必死なだけだ。
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さき(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです！！このお話だいすきです！これからも応援してます‼︎ (4月11日 22時) (
レス) @page15 id: 017d61e151 (このIDを非表示/違反報告)
yuuu(プロフ) - すごくすごくおもしろいです！黒尾さん、大好き！ここのクロかっこかわいいです (3月19日 6時) (レス) @page14 id: 6410d877bf (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 暁☆さん» コメントに加えて前作、本作を読んでいただきありがとうございます。更新が遅くなってしまい申し訳ないです。暁☆様にも楽しんでいただけましたら嬉しいです！ (3月15日 8時) (レス) id: 61b67fe907 (このIDを非表示/違反報告)
暁☆(プロフ) - 続編おめでとうございます！久しぶりだったので最初から読み直したのですが、やっぱり好き〜！を噛み締めてしまいました…！続きを読めるのが本当に嬉しいです✨お身体気をつけて、作者様のペースで頑張ってください！これからも応援しています😊 (3月14日 20時) (レス) id: f3c28010ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麗 | 作成日時：2024年3月14日 11時
