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白青(重度心身障がい) ページ9

ノンリアル
重度心身障がい児の白(18)父親の青
Twitterのプライベッターに投稿した作品と同じ作品です。

優斗、おはよ

隣で寝ている一人息子の優斗を起こす

出産の後遺症で

重度の身体障害と知的障害がある優斗

優斗の母、俺の妻だった人もその直後に交通事故に遭ってしまい亡くなった。

俺はその時、会社でITエンジニアをしていたが

優斗の世話もありフリーランスに転身した。

正直不安だったが、妻が亡くなった直後

バタバタもあり

優斗の事を一時期施設に預けてまで

色々準備をした結果

実家がある地方都市で優斗を育てやすい家を建てられるぐらいは

お給料が貰えるぐらいにはなれた。

優斗も今年16歳で身長も伸びて大人になって来た。

しかし頭の中や身体の機能は赤ちゃんで

この前の発達検査では

身体は生後6ヶ月程、言語理解は10ヶ月程度と診断された。

話せるのも意味があるのはパパぐらいで、

他はあーやうーなど、意味をなさない事も多いが

その代わりに喜怒哀楽の表現がハッキリしていて、おしゃべりが大好きである。

なんでその表現なのか、泣いているのかも分からず、途方に暮れることも少なくないけど

愛想笑いを知らない優斗の心からの笑顔が生き甲斐で、愛おしくて、何にも代え難い宝物なのだ。

今も、ふぇ…と泣く優斗を抱き上げ

背中をトントンなでなですると

コテンと頭を俺の肩に乗せ、安心した時にやる指しゃぶりを始めた優斗がまた愛おしくて

もちもちで真っ白なほっぺを触りながら寝室を出た。

リビングに寝かせて、自分の朝食と優斗の栄養剤と薬を準備する。

準備して優斗のもとに戻ると

嬉しそうに目線で追ってきた。

一人キャッキャ言ってたら出てくる涎をスタイで拭きつつ胃ろうの準備をして朝の注入をする。

胃ろうがあっても食べられなくはないから

優斗が好きな味付けのご飯やデザートは細かく柔らかくして食べさせることはあるけど、

朝は時間がないからほぼ胃ろうで済ませてしまう。

入れてるうちに俺のご飯と着替えをして

注入後に優斗の健康観察と着替えをする。

その間もずっと甘えん坊さんで、ぱぁぱと言いながらお喋りしていた。

偶に返事をしたり、お腹をくすぐると嬉しそうに笑うので、今日も元気だ良かったとなる。