【HQ】好きな人に花吐き病を知られました【宮侑】

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静流side


「多分って何よ」

確信を得ない言葉につい睨んでしまう。

宮は最近は恋話してへんから確証はないけど、と前置きしてから喋り出した。


「この間、部活の休憩中に飛び出してってん」
「宮侑が？」
「そう。何かと思えば玄関で誰かと話しとって、戻ってきた思たら顔赤かったんやわ」
「それ、その人がAとは限らないじゃ…」


そこまで言って、ハッとなる。


「もしかしてその日って…」

宮は一つ頷いた。



「その日、Aから侑にバレたって連絡きたんよ」
「！」


もしかしたら、親友の恋は叶うんじゃないか。

叶えることができるんじゃないか。


なぜか宮が驚いたようにこちらを見ていた。

「…何」
「…そんな嬉しいん？」
「何がよ」
「山下さん、めっちゃ笑っとるで」
「！？」


手を当てると確かに口角が上がっていた。

全く気付かなかった。今まで知人の恋物語など興味なかったのに。


…それ程に私は親友のことが大切なのか。



「そうやね、とても嬉しいわ」
「…！」


素直に認めればまた驚いたような顔をされる。

やはり行動を起こして正解だった。



さっきの不快感はすっかり消えていた。


　

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