開発部の地獄 ページ10
side:takaki
高「伊野尾くん！寝ないで！」
伊「…っは！！！寝てた！！」
高「締め切りまであと5時間だよ！？デバッグ終わったの！？」
伊「ああー、無理、おわんない、無理無理。」
高「諦めんなよ！てか5804行目に全角スペース仕込んだの伊野尾くん！？ころすよ！？」
伊「あ〜覚えてねぇよ〜！やだやだおうち帰る！」
深夜……いや、早朝4時2分。
終わらないデバッグの所為で、俺たちは屍と化していた。
アプリ開発は、楽な仕事じゃない。
無茶な要望に応えなきゃいけないし、締め切り前日に仕様変更なんてこともザラにある。
その度に俺たち開発部は、半死状態でパソコンとにらめっこ。
伊「……たかき、俺マジで起きてらんねぇ……たすけて……。」
コードの中の全角スペースを仕組むいたずらは、俺じゃなかったら確実に殺されてる最低な罪。
余裕のあるときにそれを仕掛けたのだろう伊野尾くんは、溜まった数日分のクマと一緒に、キーボードを叩く手を止めた。
高「コーヒー飲む？」
伊「……殴って……。」
高「え、また？やだよ！」
伊「2、3発ビンタされたら起きるから……。このままじゃ終わんねぇだろ……？」
そして、〆切間際になると毎回出されるこの眠気覚ましは、最早恒例のものだった。
この綺麗な顔に平手打ちなんて、本当にやりたくないけど、このままでは確実に間に合わないのも事実。
疲れ切って立つこともままならない脚に鞭打って、伊野尾くんのデスクまで歩いた。
伊「……さんきゅ……。」
高「……はぁ……、じゃあ、やるよ？」
伊「こい……。」
目を閉じた伊野尾くんにこれからすることを考えると、罪悪感でため息が出る。
やだなぁ……。
……あ、そうだ。
要は、衝撃が欲しいわけなんだから、ビンタじゃなくてもいいんじゃ。
伊「……っは！？！」
高「どう？眠気覚めた？」
伊「いや意味分かんねえ！なんでキスしたの！？」
そう思って俺がしたのは、平手打ちなんかじゃなくて優しい口付け。
すぐに目を開いた伊野尾くんは大声で騒いでるから、きっともう大丈夫。
伊「……くそやろう……。」
高「グローバル関数のとこ、引数違うから直しといた。」
伊「……ありがと。」
．
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ころころ念(JUMP愛ing)(プロフ) - めっちゃ面白いです!!更新頑張ってください！ (2017年11月26日 18時) (
レス) id: 96a3522a8c (このIDを非表示/違反報告)
比花 - 山田最高です！頑張ってくださいね！ (2016年8月23日 6時) (レス) id: 03d3621b64 (このIDを非表示/違反報告)
美久 - 更新待ってました！これからも応援し続けます！！ (2016年3月25日 13時) (レス) id: 414cfe96bd (このIDを非表示/違反報告)
阿貴(プロフ) - 更新待ってました!!(^^)けど!!､わわ、ばーれちゃったばれちゃった！岡本さんに雷が…!?楽しみに待ってます!! (2016年3月25日 0時) (携帯から) (レス) id: f05717cdd0 (このIDを非表示/違反報告)
わっほいほい！ - さいこーっしかいえへん！ (2016年3月6日 17時) (レス) id: 5a111eb594 (このIDを非表示/違反報告)
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