花のようにII (ページ4)

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？「A…」

『颯太…夢じゃない？』

颯「なんで泣いてるの？」

『颯太…颯太…』

看護師「先生！颯太くんが目を覚ましました！」

騒がしくなる集中治療室と止まらない私の涙。

私は部屋から出されて外のソファに腰をかけ、湧に電話をかけた

『湧…！颯太が！颯太が…目覚ましたの』

湧「マジで！？今すぐ行く」

20分後、息を切らした湧がソファの前に立った。

『湧…！』

湧「はぁ～！よかった、」

その場にしゃがみこみ、静かに涙を流した湧。

湧「やっぱり颯太は来てくれると思ってた」

『そうだね、、』

湧「また3人でバカ出来るよな」

『出来るよ、だって私たちだもん』

看護師「2人とも～入っていいわよ」

久しぶりに3人で会話をした。

心なしか颯太は痩せてしまっていた。

だけど前みたいな笑顔ではなく

無理に笑っているようにも見えた。

湧「颯太、早く元気になれよ？」

颯「このベッド飽きた」

『私も飽きた』

颯「なんでAが？」

湧「お前がここに来てから毎日会いに来てくれてたんだよ。」

颯「…ごめん。心配かけて」

『いいよ、また颯太と話せてどんだけ嬉しいかわかってんの？バカ…』

颯「A、手貸して」

そうやって言う君の瞳は寂しいような顔をしていた。

手を出すと静かに握った。

颯「うん、あったかい」

『え？』

颯「俺死んだのかと思った」

湧「お前何言って…」

颯「夢にAが出てきて神社に祈ってた。何を祈ったのかわかんなかったけどその後に誰かが教えてくれたんだよね」

『え…』

颯「Aが早く戻ってこいって言ってるって」

『…私の夢にも同じの出てきた。』

『戻ってきてくれてありがとう』

湧「もうどこにも行くんじゃねぇぞ？」

颯「居場所ここしかないから。どこにもいかないから！」

そう誓った。

高2の冬のことだった。

湧「俺走ってきて疲れたから水買ってくるわー」

『うん、いってらっしゃい』

颯「A？」

『どうしたの？』

颯「さっきの夢でねAが俺のこと好きって言ってくれた」

『…好きだよ』

颯「マジ？」

『マジ』

颯「俺絶対元気になるから」

『そうだよ！何年片想いしたと思ってんの…』

颯「こっちも結構してたからね！？」

『ポンコツ颯太！手放さないでよね？』

颯「ぜっっったいに離さないから。俺の彼女…
自慢していい？」

『退院したらにしよっか』

颯「早く退院するぞー！」