花のようにII (ページ16)

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湧side

弱っていく颯太と強がってるAを俺はどうしてあげればいいのかわからない。

学校でのAはいつも通りしているけど

偽りだってすぐにわかる。

1人になったら泣いてるのか目が腫れていたりもした。

好きなやつがこんなんなのに何もできない俺が憎かった。

俺はまた病院に訪れた。

「なれねーな」

なんて独り言と共に集中治療室に入る。

颯太は横になって天井を見つめていた。

湧「颯太、はよ」

颯「おはよ」

おはよ、だけなのにいつもの颯太の声量ではなく

今にも消えそうな微かな声だった。

颯「死期近いの自分でわかるんだね」

湧「お前は死なねぇよ」

颯「……」

湧「……」

颯太らしくなかった。

Aが、颯太が初めて弱音吐いた。

って俯きながら話してくれたのを思い出した。

颯太の状況を完全にわかりきってない、

颯太の立場がわからないのに

慰めの言葉をかけることしかできなかった。

颯「湧…」

湧「ん」

颯「Aをよろしく…」

湧「お互いな。3人でいるって決めたじゃんかよ。」

颯「俺だって死にたく」

湧「じゃ踏ん張れよ」

颯「もし何かあったらAを幸せにしてあげて」

湧「……おう」

正々堂々と戦うって約束したあの日。

これからも続くよな。

お前がいなくなったら3人の意味なくなんだろ…