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かけら。 ページ38

Aside.







学生達の下校時間なのだろうか

制服を着た子供たちがわちゃわちゃと話しながら道を歩く。


……元気ね。



その反対方向へと歩く私は

手帳に記された目的地へと向かっていた。






「ここか。」






オートロックのマンション
正しく部屋番号を押せば、男性が応答して
名前を名乗れば私のことがわかったのかすぐに開けてくれた。






「あなたがAちゃん?あのAちゃん?」






玄関先にいた男性は、私を見つけるなり
横にいた女性と顔を合わせた。

すごく驚いた表情で。





「こんにちは。突然お尋ねして申し訳ありません。」






もう一度名前を名乗れば、目の前の2人は
深く息を吐いた。


大きくなったね。と、私を見つめた女性
相変わらず綺麗な顔だ。と微笑んだ男性


………昔の私を知ってるの?



不思議な顔をすれば、まぁまぁ入って。と
リビングに通された。







「Aちゃん。僕達の事は覚えてないかい?」




女性がお茶を出してくれたタイミングで
目の前の男性が私に聞いた。





「……いえ、すみません。父の知り合いだとは聞いています。」

「そうか。」

「無理もないわね、あの時Aちゃんはまだ小さかったもの。」




詳しく聞けば、昔住んでいた家の隣人だったらしく、よく家族ぐるみで仲良くしていたらしい。



私のことも、弟のことも知っていた。




坂下さん夫婦。


奥さんのみちえさんは専業主婦で看護師だった母の代わりに私と弟の世話をよくしていたらしい。

……あぁ、なんとなくわかるかも。




「まさか、Aちゃんがお父さんと同じ刑事になるなんて。びっくりだな」

「えぇ、立派になって」




私をじっとみつめる2人に
さっそく本題へ入らせてもらう。




「……あの事件の事はもちろんご存知ですよね?」




そう言えば、みるみるうちに顔が曇り始めた。




「あぁ、もちろん。」

「あの事件の一週間前に父と会っていたのは本当ですか?」




さらに顔を歪ませた坂下さん




「警察の報告書にはそんな情報は載っていませんでした。なぜですか?」







歯車が少し狂う。






「お父さん達は自分達で生きることをやめたんだろ?」




.





.





私が悪いの_______?

破片。→←今度は。



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モンチ(プロフ) - にこさん» お返事ありがとうございます!はい!待ってます! (2017年12月6日 23時) (レス) id: 800d585497 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - モンチさん» コメントありがとうございます!今、いろいろあってあまり更新出来ないのですが必ず完結させますので今後ともよろしくお願いします!! (2017年12月6日 23時) (レス) id: af72205222 (このIDを非表示/違反報告)
モンチ(プロフ) - この作品めちゃくちゃ面白いです! (2017年12月4日 9時) (レス) id: 800d585497 (このIDを非表示/違反報告)
やまこたラブ(プロフ) - にこさん» ハイ!元クララブです!!!これからもよろしくお願いします!!! (2017年7月21日 22時) (レス) id: 8648ff81d6 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - 妃愛さん» えぇ〜!最初から……ありがとうございます!励みになります! (2017年7月21日 22時) (レス) id: 0c292db25f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にこ | 作成日時:2016年5月15日 12時

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