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晴天。 ページ35

Aside.






.





ふと、見上げた空は真っ青な雲ひとつない晴天

もうすぐ夏がくる

それを知らせるかのように太陽が輝いてる





………あぁ、久しぶりに屋上来たかも。




今頃、神ちゃんが来てドッキリ仕掛けてるんだろうな。
……成功してるといいけど。



濱ちゃんが明日来るって!って言ってから皆で必死にどうやって驚かすか考えてたもんね。

…仕事しなさいよ、とは言えず
私はそんなことをするタイプでも無いからここに。



でも、缶コーヒー片手に
30前の女が屋上で1人だなんて


…寂しすぎる。





「A」




ここにおったか。と後ろを振り返ればギラギラと照りつける太陽に顔を歪ませた淳太。




「なに?」

「明日、やろ?会いに行くん」




ぎこちなく聞かれたそれは、淳太が前に提供してくれた情報。

私の父と母の知り合いがあの事件の一週間前に会っていたという。


それを聞いた時はすぐに行きたかったんだけど
神ちゃんの事件の事と重なって行くに行けなかった

私の事件を知ってるのは淳太と照史と濱ちゃんだけ


他のメンバーは誰も知らないから。





「そう」

「なにか掴めるとええな」

「うん。」

「…あとは、林組か」

「そうだね。」




林組……

最近、名前が頻繁に上がっている組の名前

流星の時も、今回の神ちゃんの時も
林組が関係している

それを今、ジーコ達に調べてもらっている最中





「林組はクスリに手を出しているのは事実。でもその証拠がない」




神ちゃんの時だって、取引現場に来なかった
それは私たちが先に着いたから?
それとも…

神ちゃんが潜入してることを知っていた?





「その証拠とやらを今、見つけてるんやな」

「うん、」





いろんな疑問が頭に浮かんでは消える

林組はなにを目的としているのか

流星の時の誘拐にはなんだったのか




「A、焦るなよ。」

「何よ、急に」



色んなことを考えていると、淳太が眉間にシワ寄ってるで。と笑って言ってきた。





「もうね、シワとか気にしない」

「元々気にしてないやろ」

「失礼ね、昔は頑張ってました」

「ははっ、いつの事だか。」




淳太とこんな風に喋ったの、いつぶりだろうか

しばらく緊迫した内容のことしか喋ってなかったからなんだか新鮮。


笑ったのも久しぶりな気がする。




あと残りわずな缶コーヒーを全て身体へ流し込めば





「主任」




いつも出勤して1番最初に聞いていた声が
私の耳元に届いた。





.

屋上で。→←場所。



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モンチ(プロフ) - にこさん» お返事ありがとうございます!はい!待ってます! (2017年12月6日 23時) (レス) id: 800d585497 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - モンチさん» コメントありがとうございます!今、いろいろあってあまり更新出来ないのですが必ず完結させますので今後ともよろしくお願いします!! (2017年12月6日 23時) (レス) id: af72205222 (このIDを非表示/違反報告)
モンチ(プロフ) - この作品めちゃくちゃ面白いです! (2017年12月4日 9時) (レス) id: 800d585497 (このIDを非表示/違反報告)
やまこたラブ(プロフ) - にこさん» ハイ!元クララブです!!!これからもよろしくお願いします!!! (2017年7月21日 22時) (レス) id: 8648ff81d6 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - 妃愛さん» えぇ〜!最初から……ありがとうございます!励みになります! (2017年7月21日 22時) (レス) id: 0c292db25f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にこ | 作成日時:2016年5月15日 12時

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