day 27�� ページ36
食事をお出ししてから30分は優に過ぎた頃、私は自宅から御邸へ向かう。
御邸に入るや否や、楽しそうな笑い声が聞こえてきて、こっちまで笑顔になる。
そっとキッチンに入ると、テーブルを囲んで談笑している彼らの姿を見ることができた。
ここでお仕事をさせてもらって一番好きな光景。それは彼ら全員の楽しそうな雰囲気。
この光景をまた見ることができて、本当に嬉しい。
とても盛り上がっていそうだから出直そうかなとキッチンから静かに退出しようとすると、テヒョンさんとジョングクさん、2人と目が合った。
そして2人ともこっちに寄ってくる。
「Aさん、明日からは兄さんたちと同じもの食べてもいいですよね？」とジョングクさんに聞かれ、私は「どうですかね、もう数日は様子を見ての方がいいんじゃないでしょうか」と答える。
「えー、大丈夫です。そんなに柔じゃないから」ジョングクさんは頬を少しだけ膨らませた。
「でも無理は」「これ、Aさんの大事な資料でしょ」ジョングクさんとの会話中にテヒョンさんが(横入りして)ファイルを私に見せる。
トレーナーさんに見てもらったレシピなどをまとめた私のファイルだ。
「あ、そうです。忘れていました。ありがとうございます」
受け取ろうとするとテヒョンさんはそれを引っ込めて「聞いてもいいですか？」と言われ、私はちょっと身構える。
「なんでしょう」
「もし、俺が同じようなことをしても、こうやって色々と考えくれますか」
「え？あ、ええ、もちろんです」と答えると、テヒョンさんは口元に笑みを浮かべ、ジョングクさんに向かって言った。
「ジョングク、お前だけが特別ってわけじゃないんだからな！」
「えー？これって俺のためにAさんが考えてくれたんでしょ？」
「まあ、そうですかね」「ほらー」と得意げな顔するジョングクさん。
「じゃあ、俺のファイルも作ってください」「え？」「ダメですか」
私はテヒョンさんからファイルを獲る。
「ダメじゃないですけど」
「けど何ですか？」とテヒョンさんとジョングクさん2人の声が寸分の狂いもなく、気持ちいいほどに揃った。
「けど・・・・・デザートを出すので、お2人とも席に戻ってください」と言うと、すぐに自分が座っていた席へと戻っていく2人。
「よし」デザートの力は偉大だ。
そして、ちゃんと言う事を聞くあたりが微笑ましいですね、テヒョンさんとジョングクさん。
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ノア(プロフ) - ぺこさん» ぺこさんのコメント、毎回嬉しい気持ちで読んでおります。ありがとうございます。このお話、長くなりそうな予感がしているのですがよかったらこの先もお付き合いください。これから本格的な夏の到来。夏風邪などには十分ご注意くださいませ。 (2021年7月14日 18時) (
レス) id: 26719d3641 (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - ノアさん、まずは2までお疲れ様でした。いつも素敵な、丁寧な文体で、主人公と7人の距離感も絶妙で大好きな作品です。これからどうなっていくのか、続きもとってもとっても楽しみにしております。暑い日が続きますのでどうぞご自愛下さい。これからも応援しています。 (2021年7月13日 17時) (レス) id: 8374e9dde6 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - xalive1213さん» xalive1213さん、コメントありがとうございました。テヒョンさんの動向、気になってくださってますか？妄想世界ですから贅沢に、彼らとの時間を楽しんでいただけたら嬉しいです。 (2021年7月2日 17時) (レス) id: 26719d3641 (このIDを非表示/違反報告)
xalive1213(プロフ) - これからのテヒョンの動向が何となく気になります。楽しみに更新待ってます！！ (2021年7月2日 0時) (レス) id: 91f858cfc2 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ちろりんさん» ちろりんさん、ニヤニヤコメントいただきました。ありがとうございます！是非また足をお運びくださいませ。 (2021年7月1日 19時) (レス) id: ef442b1e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア | 作成日時：2021年5月6日 17時
