day 9�� ページ23
かき氷は美味しくいただき(もちろんひと口目以降は自分で食べました)
出来上がったキムチは容器に移す。
あとは片付けのみ。
外の水道を使って、ジミンさんと私、並んで洗い物をしていた。
「せっかくのお休みなのに、手伝わせてしまってすみません」
「全然気にしないでください！・・・・・あ！もしかして、逆に迷惑だったりします？」
「いいえ、とんでもない。ありがたいですよ」
私がそう答えるとジミンさんが顔をあげ、空を見る。
私もつられて視線を上に向けると真っ青な空が広がっていた。
「気持ちいいですね」と言うとジミンさんはスッと息を吐き「次は僕も手伝うって約束をしていたんです」と言った。
私がジミンさんの方をみると、私を気にしながらジミンさんは少し小さな声で、ポツリポツリと話しだす。
「Aさんの前に・・いた・・おばさん。僕には、母親とか祖母みたいな感じだったんです。体壊さないようにっていっつも心配してくれて。ごはんはちゃんと食べなさいって気にかけてくれて」
私は黙ったままジミンさんの声に耳を傾ける。
「今度キムチづくりをするときは、味見と片付けは僕が手伝うよって・・・そんな約束をしてたんです」
キムさんの‘ごめんね、ジミンさん’って言葉には、約束を果たせなくてごめんなさいって、そういう意味があったのかもしれない。
「おばさんのした事が悪い事なのは十分わかってます。でも、さようならとありがとうを伝えられないまま、会えなくなっちゃったから、なんかずっと自分の中でモヤモヤしてて。・・・・いつか会えたらいいなって。そう思ったら・・・ダメですよね」
割り切れないそんな気持ちを抱えている彼になんて言ってあげるのが正解なんだろう。
何も言えない私に
「突然こんな話、驚きますよね」
切なくてギュッとなる気持ちと健気さにキュンとなる気持ちの間、そんな気持ちにさせるジミンさんの笑顔。
口にはしないが‘いつかジミンさんの思いがいい形で叶ったらいいね。がんばれ！’なんて思ったら、無意識にジミンさんの背中をポンポンと叩いていた。
突然の私の行動にジミンさんが「え？」と、こっちを見る。
「あ、すみません！」
───身の程知らず！絶対ダメじゃん！と自分に全力ダメ出し中。
「不思議・・・モヤモヤが少し晴れた気がします。もう一回叩いてみて下さい」と、ジミンさんは私に背中を向けた。
これを機にジミンさんは心配事がある度、私に背中を叩かせる様になる。
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ノア(プロフ) - ぺこさん» ぺこさんのコメント、毎回嬉しい気持ちで読んでおります。ありがとうございます。このお話、長くなりそうな予感がしているのですがよかったらこの先もお付き合いください。これから本格的な夏の到来。夏風邪などには十分ご注意くださいませ。 (2021年7月14日 18時) (
レス) id: 26719d3641 (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - ノアさん、まずは2までお疲れ様でした。いつも素敵な、丁寧な文体で、主人公と7人の距離感も絶妙で大好きな作品です。これからどうなっていくのか、続きもとってもとっても楽しみにしております。暑い日が続きますのでどうぞご自愛下さい。これからも応援しています。 (2021年7月13日 17時) (レス) id: 8374e9dde6 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - xalive1213さん» xalive1213さん、コメントありがとうございました。テヒョンさんの動向、気になってくださってますか？妄想世界ですから贅沢に、彼らとの時間を楽しんでいただけたら嬉しいです。 (2021年7月2日 17時) (レス) id: 26719d3641 (このIDを非表示/違反報告)
xalive1213(プロフ) - これからのテヒョンの動向が何となく気になります。楽しみに更新待ってます！！ (2021年7月2日 0時) (レス) id: 91f858cfc2 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ちろりんさん» ちろりんさん、ニヤニヤコメントいただきました。ありがとうございます！是非また足をお運びくださいませ。 (2021年7月1日 19時) (レス) id: ef442b1e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノア | 作成日時：2021年5月6日 17時
